オンデマンド版
昭和戦前期の宮中勢力と政治
著:茶谷 誠一
紙版
内容紹介
昭和天皇即位からアジア太平洋戦争の敗戦まで、天皇を公私にわたり支えていた元老や宮中官僚=宮中勢力。その「総意」はどのように形成され、満州事変や二・二六事件などの政局にどう影響を与えたのか。輔弼の実態や内閣・軍部との関係を中心に、宮中勢力の政治的機能の変化、政策決定過程への影響力を解明。明治憲法下の天皇制の変遷を明らかにする。
目次
序論=本書の課題と分析視角/一九三〇年代初期における立憲君主制再編の動向(昭和天皇の登場と牧野グループ輔導/浜口内閣期における立憲君主制再編への胎動/若槻内閣期における御前会議招集論/犬養内閣期における御前会議招集論)以下細目略/一九三〇年における枢密院改革の動き―枢密院事務規程改正問題をめぐる対立から―/国際連盟脱退の政治過程/宮中勢力の変容に関する考察―牧野グループの後退を中心に―/関屋貞三郎の政治思想と政治活動―牧野グループ理解への一考―/二・二六事件後の宮中勢力/宮相就任前後における松平恒雄の政治的役割―日英外交への関与から―/日中戦争期の対外問題と宮中勢力の対応/木戸内大臣体制の確立とアジア太平洋戦争期の宮中勢力/結論=昭和政治史と宮中勢力