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鎖国体制下、ヨーロッパ唯一の交易国であったオランダ。その取引を日蘭双方の史料の照合により考察し、染織品の受用を文化史・社会史の側面を含め解明。また近世後期における輸入量の変化を当時の国際情勢と相関関係で検討し、当時のオランダ船輸入品と国際的商品流通の関係を明らかにする。各品目の数量一覧表と輸入品の用語集を付載。

序章＝研究の目的と対象（研究の目的／研究の対象／従来の研究／本書の構成）／第一章＝出島貿易品とその取引過程―文化十一年を事例として―（文化十一年の日蘭貿易／文化十一年の「阿蘭陀船」輸入品）／第二章＝オランダ船輸入品とその販売―文政八年を事例として―（文政八年の本方荷物に関する史料／文政八年の本方荷物）以下細目略／第三章＝輸入染織史料―反物目利と「反物切本帳」―／第四章＝オランダ船の毛織物輸入とその受用／第五章＝奥嶋考―オランダ船の輸入綿織物―／第六章＝オランダ船の更紗輸入／第七章＝オランダ船の海黄輸入／終章＝近世後期におけるオランダ船輸入品の数量変動と国際情勢／付論＝近世後期におけるオランダ船輸入品の基礎的研究

著：石田　千尋
1955年、岐阜県生まれ。1989年、青山学院大学大学院文学研究科史学専攻博士課程単位取得退学。現在、鶴見大学文学部文化財学科教授、博士（歴史学）　※2009年10月現在
【主要著書】『日蘭貿易の史的研究』（吉川弘文館、2004年）