〈ほとけ〉と力
日本仏教文化の実像
著:佐々木 宏幹
紙版
内容紹介
日本人の多くは御利益を期待して寺社に祈願する。「ほとけ」の「力」とは何か。その意味を宗教人類学の視点から分かりやすく説き、葬祭儀礼に経典・教理が果たしてきた役割を探り、葬式の本来の姿を問い直す。日本人独特の宗教観やさまざまな宗教の形態、現代における「癒し」「生きがい」との関わりにもふれ、日本の仏教文化の諸相に鋭く迫る。
目次
Ⅰ=「ほとけ」と力 宗教人類学的視座から(「ほとけ」と力/「ほとけ」の力信仰の諸相/「僧」の力/「寺」の力)/Ⅱ=教理仏教と生活仏教/一=葬祭仏教の諸問題(「葬祭仏教」について/最近の「ほとけ」観/「あの世」についての観と感のギャップ/「仏」と「ほとけ」/「ほとけ」信仰のダイナミズム/「ほとけ」と僧職者)/二=生活仏教の諸相(宗教人類学的仏教研究の特色/生活仏教の諸相/総括)/Ⅲ=仏教と民俗宗教のあいだ/一=日本人と信仰(信仰の諸相/信仰対象について)/二=霊と力のあいだ 宗教の原初諸形態について(宗教の