歴史と古典
今昔物語集を読む
編:小峯 和明
紙版
内容紹介
インド、中国、日本を舞台に一千話以上を収載した日本最大の説話集である今昔物語集。平安後期にまとめられ、人々が貴庶を問わず活き活きと描かれている。芥川龍之介をはじめ多くの作家を刺激したその世界観を、歴史・文学・民俗・宗教・思想から多角的に検証する。また、近世・近代から現代に至る享受の過程を明らかにし、将来への可能性に迫る。
目次
今昔物語集とその時代…小峯和明(形成と未成/今昔物語集の時代/史料としての今昔物語集/享受の歴史/コラム=鈴鹿本の空白をめぐって…金英順/コラム=南方熊楠…趙恩■)/Ⅰ=歴史叙述としての今昔物語集(仏教史のなかの今昔物語集…石井公成/コラム=釈迦と提婆達多の物語…金英順/内乱と兵の今昔物語集…元木泰雄/生活・民俗史のなかの今昔物語集…竹村信治)/Ⅱ=今昔物語集の世界観(三国観…前田雅之/コラム=聖徳太子伝にみる中国と朝鮮半島…金英順/異文化交流…小峯和明/京と地域・辺境…千本英史/諸道の達者 職能者の群像