京都の中世史 3
公武政権の競合と協調
著:野口 実
著:長村 祥知
著:坂口 太郎
紙版
内容紹介
武士の世のイメージが強い鎌倉時代。京都に住む天皇・貴族は日陰の存在だったのか。鎌倉の権力闘争にも影響を及ぼした都の動向をつぶさに追い、承久の乱の前夜から両統迭立を経て南北朝時代にいたる京都の歴史を描く。
目次
鎌倉時代の京都を語る意味―プロローグ/後鳥羽院政の成立と鎌倉の政変(源頼朝の死/源通親と鎌倉御家人/後鳥羽院と源実朝/コラム1 法住寺殿の武将墓のなぞ)/鎌倉御家人の在京活動(京都と東国武士/千葉氏と京都/御子左家と宇都宮歌壇/在京活動の諸相/コラム2 源実朝の上洛計画)/権門の空間に見る公武関係(院御所・内裏・六波羅/王家正邸としての閑院内裏/「武家」の空間/コラム3 神泉苑と鎌倉幕府)/承久の乱(乱勃発の前提/乱の経過/京方の処罰/乱の社会・文化的影響/コラム4 篝屋)/九条家・西園寺家と鎌倉幕府(承久の乱後の貴族社会/九条道家の権勢とその限界/後嵯峨院政/摂家将軍・親王将軍の鎌倉下向と政変/関東祗候の廷臣たち)以下細目略/両統の分立とモンゴル襲来/両統迭立への道/後醍醐天皇と討幕/七条町の殷賑/中世都市への変貌―エピローグ