歴史文化ライブラリー 574
武田一族の中世
著:西川 広平
紙版
内容紹介
東西交通の要衝甲斐を拠点に、安芸や若狭をはじめ全国へ展開した武田氏。源頼朝に対抗した信義や戦国随一の名将信玄で有名な一族は、いかに家系断絶の危機を乗り越え、清和源氏一門としての地位を確立したのか。鎌倉・室町期の動向や系譜資料、楯無鎧の伝承から『甲陽軍鑑』にみえる家格と由緒への意識を解き明かし、五百年の軌跡をたどる。
目次
『甲陽軍鑑』が語る武田氏像―プロローグ/武田氏の成立と鎌倉幕府(義光流源氏と東国/治承・寿永の内乱と武田信義/鎌倉御家人における武田氏の地位)/室町幕府と武田氏(武田信武と安芸・甲斐武田家の成立/室町幕府・鎌倉府の抗争と危機の時代)/戦国大名甲斐武田家の興亡(戦国甲斐国の幕開け/武田信虎と甲斐国の統一/武田信玄・勝頼による武田氏の再編と滅亡)/由緒の成立と継承(武田氏系図の成立/楯無鎧の伝承をめぐって)/武田氏像の創出―エピローグ