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歴史文化ライブラリー 560

〈伊達騒動〉の真相

著:平川 新

紙版

内容紹介

わずか10年の間に2度も仙台藩の存亡を揺るがした伊達騒動。3代藩主綱宗はなぜ強制隠居に追いこまれ、原田宗輔はなぜ刃傷事件に及んだか。新出史料を交えて事件の経緯を忠実に復元し、その真相を追究。当時の演劇や後代の文学作品に語られる、老中による藩乗っ取り陰謀説や原田宗輔忠臣説にも言及し、騒動論の変遷もふまえた全史の解明に挑む。

目次

伊達騒動はなぜ起きたのか―プロローグ/一つめの伊達騒動(綱宗の誕生秘話/綱宗の家督相続秘話/強制隠居をめぐる解釈/綱宗に隠居を迫る/幕府による強制隠居へ/後見人政治と藩内の確執/奥山常辰の失脚/伊達宗勝の藩政掌握/伊達宗勝側近の専横)/二つめの伊達騒動(谷地紛争のはじまり/幕府上訴/老中審問/原田宗輔の刃傷事件)/村々の伊達騒動―仙台藩の野谷地と新田開発(列島大開発の時代/野谷地開発をめぐる藩の政策/涌谷伊達家と登米伊達家の野谷地拝領/野谷地開発の作法/検分絵図からわかること)/歴史と文学の間―伊達騒動論の系譜(江戸時代の伊達騒動物/明治以降の作品/戦後の作品/歴史学における伊達騒動論)/なぜ仙台藩は改易されなかったのか―エピローグ

著者略歴

著:平川 新
1950年、福岡県生まれ。1976年、法政大学文学部史学科卒業。1981年、東北大学大学院文学研究科博士課程後期中退。現在、東北大学名誉教授、宮城県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)館長 ※2022年10月現在
【主要著書】『開国への道』(小学館、2008年)、『戦国日本と大航海時代―秀吉・家康・政宗の外交戦略―』(中央公論新社、2018年)、『世論政治としての江戸時代』(東京大学出版会、2022年)

ISBN:9784642059602
出版社:吉川弘文館
判型:4-6
ページ数:302ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2022年11月
発売日:2022年10月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ-JP-B