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歴史文化ライブラリー 522

アクセサリーの考古学

倭と古代朝鮮の交渉史

著:高田 貫太

紙版

内容紹介

古墳時代のさなか、日本列島では冠・耳飾り・飾り帯など貴金属のアクセサリーが流行した。新羅・百済・加耶など朝鮮半島の様々な社会から古代日本の倭へ贈られた品々には、いかなる意図が込められていたのか。発掘されたアクセサリーを紹介しながら、海を越える個人や集団の細やかなつながりや、それらを身に着けた人びとの群像を生き生きと描く。

目次

アクセサリーから読み解く―プロローグ

新羅・百済・大加耶のアクセサリー入門
 垂飾付耳飾り―基本のアイテム〈新羅/百済/大加耶〉
 冠―権威の象徴〈新羅/百済/大加耶〉
 飾り帯―有力者の間でひろまる〈新羅/百済/大加耶〉
 飾り履―儀礼と死者のために
 首飾り、腕輪、指輪―多彩な装い
 アクセサリーが演出するもの

社会をつなぐ―四世紀後半~五世紀前半
 倭の金銀アクセサリーのさきがけ
 新羅と倭の兄弟龍
 新羅から倭へ派遣された高位の人物か
 大加耶の耳飾りに魅せられた人びと
 百済と倭をつなぐ
 倭系古墳に副葬された百済の冠帽と飾り履

交流と葛藤を演出する―五世紀後半
 高句麗の進攻をしめす
 新羅と加耶のはざまで
 新羅と北部九州をつなぐ
 倭のトレンドアクセサリー
 倭王権の外交の一翼を担って
 大加耶と百済のはざまで

緊迫した情勢の中で―六世紀
 キャスティングボードをにぎる
 百済と倭の蜜月な関係をしめす
 贈ったのは百済か新羅か
 朝鮮半島の前方後円墳から出土した「倭」の冠
 大加耶と新羅のひとときの交流
 耳飾りからみた「磐井の乱」
 沖ノ島に奉献された新羅の指輪
 百済と倭の官人が身に着けた耳飾り

アクセサリーがつむぐ―エピローグ

著者略歴

著:高田 貫太
1975年、福島県生まれ。99年、岡山大学大学院文学研究科史学専攻修士課程修了。2005年、大韓民国慶北大学校考古人類学科博士課程修了。現在、国立歴史民俗博物館教授・総合研究大学院大学教授、文学博士 ※2021年4月現在
【主要編著書】『古墳時代の日朝関係―新羅・百済・大加耶と倭の交渉史―』(吉川弘文館、2014年)、『海の向こうから見た倭国』(講談社、2017年)、『「異形」の古墳 朝鮮半島の前方後円墳』(KADOKAWA、2019年)

ISBN:9784642059220
出版社:吉川弘文館
判型:4-6
ページ数:288ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2021年05月
発売日:2021年04月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ