出版社を探す

歴史文化ライブラリー 491

神仏と中世人

宗教をめぐるホンネとタテマエ

著:衣川 仁

紙版

内容紹介

中世人は富や健康、呪咀の願望成就を求め、寺社は期待に応えて祈りを提供した。人々は神仏にいかに依存し、どう利用したか。社会に広がる祈りにまつわる情報網、僧侶による宗教暴力の正当化、民衆支配のための政治と宗教の連動などを探り、祈り観にみる世俗と宗教界のズレや、人々と神仏の関係を解明。現代の「無宗教」を考える手掛りを提示する。

目次

現世利益を願う―プロローグ/中世人の祈り(「富と寿」のために〈無病息災の祈り/病気になったら祈る/僧侶に頼むか、自分で祈るか/○○が叶ったら…/神仏への奉仕が大切/富を求める祈り/出世を願う/豊作の祈りは富の祈り/農業の敵を祈りで退治〉以下細目略/彗星を消す祈り/祈りのデータベース)/中世人と神仏のパワーバランス(恐るべき神仏/形式的に神仏の罰を恐れる/生活と宗教の衝突)/正当性を得るために(万人のために祈る/遠い祈り、近い祈り)/祈りとは何か―エピローグ

著者略歴

著:衣川 仁
1971年,京都府生まれ。1993年,京都大学文学部史学科卒業。1998年,京都大学大学院文学研究科博士後期課程国史学専攻研究指導認定退学。現在,徳島大学総合科学部教授。 ※2019年11月現在
【主要編著書】『中世寺院勢力論―悪僧と大衆の時代―』(吉川弘文館,2007年),『僧兵=祈りと暴力の力』(講談社,2010年)

ISBN:9784642058919
出版社:吉川弘文館
判型:4-6
ページ数:224ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2019年12月
発売日:2019年11月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRAX