歴史文化ライブラリー 363
明治の政治家と信仰
クリスチャン民権家の肖像
著:小川原 正道
紙版
内容紹介
政治家にとって信仰とは何か。欧米の政治制度を導入した明治の日本で活躍した片岡健吉・島田三郎ら五人のクリスチャン政治家。自由や平等の実現、娼婦廃止や貧民救済を目指した彼らは、議会運営や外交・戦争などに対してどう行動したのか。葛藤し、迷い、祈り、そして自身の生きる道を模索した姿から、キリスト教と政治思想との関わりを考える。
目次
政治家と信仰―プロローグ/「立志社」から衆議院議長・同志社社長へ―片岡健吉(片岡の生涯―信仰と政治/回心、そして議会政治家として/武士道とキリスト教)/「賊軍」から青山学院長へ―本多庸一(本多の生涯―出生、修学、洗礼へ/自由民権運動への挺身/キリスト教と武士道)/「豪農」から草の根民権家へ―加藤勝弥(その生涯―草の根民権家として/北辰自由党結成とキリスト教入信/新潟県会議員としての活動から衆院選へ)/「挙兵」から救世軍へ―村松愛蔵(その劇的生涯―出生から民権運動、代議士へ/転機としての日糖事件/晩年の村松―救世軍士官として)/「言論人」から社会運動家へ―島田三郎(島田三郎という「巨人」―クリスチャンとなるまで/社会問題への着眼/政治思想とキリスト教思想/晩年の政治と信仰―その本質とは)/クリスチャン民権家の群像―エピローグ