歴史文化ライブラリー 358
首都防空網と〈空都〉多摩
著:鈴木 芳行
紙版
内容紹介
昭和戦前・戦中期、多くの防空軍事施設や航空機工場が存在し、国内有数の〈空都〉だった多摩。武蔵野の一大織物産地から首都防空網の要となった多摩は、米軍の日本本土への本格的な戦略爆撃における最初の標的となった。〈空都〉多摩の誕生と消滅、空襲の惨状、戦後の復興とまちづくりまで「産業と都市」をキーワードに多摩の近代史をひも解く。
目次
本格的空襲の最初は多摩―プロローグ/〈空都〉多摩を考える(〈空都〉とは何か?/〈空都〉多摩の成立)/多摩の防空軍事施設と航空機会社工場(集積される防空軍事施設/進出する航空機会社工場)/〈空都〉多摩の形成(織物業から航空機産業へ―変動する生産構造/東京都制に編入された多摩)/首都防空網と多摩の空襲(首都防空網の成立/多摩の空襲/多摩の空襲犠牲者と占領軍進駐)/〈空都〉多摩の行方―エピローグ