遣唐使と古代対外関係の行方
日唐・日宋の交流
著:森 公章
紙版
内容紹介
奈良・平安期の対外関係を読み解く上で欠かせない遣唐使。その派遣に際して、朝廷や摂関家はどのような判断を行い、遣唐使事業は外交政策としていかなる経過を辿ったのか。遣唐使がもたらした文物や人的関係を実証的に分析。さらに遣唐使廃止後、藤原道長の対外政策や平氏政権期の日宋関係についても考察し、古代対外関係史の全体像を究明する。
目次
序にかえて/遣唐使の行方(唐皇帝と日本の遣唐使〈前期遣唐使と日唐関係/大宝度遣唐使とその後の推移/遣唐使事業の行方〉/奈良時代後半の遣唐使とその史的意義〈山王院蔵書目録と天台の古層/戒明・得清の入唐/永忠の渡海と遣唐使事業の推移〉/延暦度遣唐使の研究〈官員の特色/行程をめぐる問題/遣新羅使の派遣/変容への道〉/寛平度遣唐使再説〈九世紀の対外政策とその展開/寛平度遣唐使計画と宇多天皇/十世紀以降への展望〉以下細目略)/「遣唐使」以後(朱仁聰と周文裔・周良史―来日宋商人の様態と藤原道長の対外政策/平安中・後期の対外関係とその展開過程/唐物・南島産品と小野宮流・御堂流―大宰府およびその管内の動向をめぐって/伊勢平氏と日宋貿易―研究動向と史料の整理)