日本古代の軍事武装と系譜
著：津野 仁
紙版
内容紹介
いまだ体系的な研究が確立していない奈良・平安時代の武器・武具・馬具について、資料の集成を行い編年を提示する。弓・大刀・鐙・轡・鎧・甲冑など武装に関わるさまざまな考古遺物の変遷とその画期を解明。武装の地域性にも注目して、東アジアの事例と比較検討し、その系譜を辿る。生産・修理といった視点も交えつつ、古代軍事武装の実態に迫る。
目次
序章 本書の視点と目的／武装各論（弓〈奈良・平安時代弓の製作技法の分類と傾向／弓長・製作技法と機能／絵画からみた弓長〉／馬具（一）―木心金属張三角錐形壺鐙系吊金具〈木心金属張三角錐形壺鐙系吊金具の分類と変遷／兵庫鎖の様相／木心金属張三角錐形壺鐙系吊金具変遷の意義〉以下細目略／馬具（二）―金属製鐙・木製鐙／馬具（三）―轡／平安時代後期大鎧の構造復元）／武装の地域性（西日本の鉄鏃／蝦夷の武装）／武装の系譜（鉄鏃／弓の系譜／方頭大刀の系譜／甲冑の系譜／馬具の系譜／古代の武装と軍備系譜の諸段階）／武器の生産と使用（古代武器生産の特徴／武具・馬具の使用―小札甲と大鎧と馬具の使用実態）
