シリーズ 近代美術のゆくえ
モニュメントの20世紀
タイムカプセルが伝える〈記録〉と〈記憶〉
著:坂口 英伸
紙版
内容紹介
紀元二千六百年と万国博覧会を契機に日米を席巻したタイムカプセル。相互影響関係の下、日米は科学技術を駆使した記念品の永続的保存を目指したが、日本は神話的歴史の超世代的伝達をも追求した。戦前から戦後にかけて計画された事例を豊富に取り上げ、その多様性と特徴を解明。未来への伝言を封じ込めた記念碑(モニユメント)=タイムカプセルを論じる初の書。
目次
プロローグ 紀元二千六百年とタイムカプセル/第一次タイムカプセル・ブーム(タイムカプセルとは何か〈「時空」の概念の併称/タイムカプセル研究とその動向〉以下細目略/紀元二千六百年/紀元二千六百年文化柱/千年保存計画)/海を渡るタイムカプセル(キュパロイ製タイムカプセル/文明の地下室/『大正十二年関東震災殃死者名簿』の保存筒/日米間の影響関係)/タイムカプセルをめぐる時間と空間(タイムカプセルと時間/タイムカプセルと空間)/タイムカプセルの戦後(時代に翻弄されるタイムカプセル/タイムカプセルとSF小説/タイム・カプセルEXPO70/多様化するタイムカプセル)/エピローグ タイムカプセルの現在と未来/関連年表/図版目録