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陸軍幼年学校体制の研究

エリート養成と軍事・教育・政治

著:野邑 理栄子

紙版

内容紹介

軍部の政治的発言力がきわめて強大となった昭和戦前期、陸軍首脳部の重要ポストは陸軍幼年学校出身者で占められていた。なぜ陸軍は実力主義を放棄し、閉鎖的なエリート養成制度を作り出したのか。教育界を中心とする陸軍幼年学校の廃止要求が、政治・経済上の問題へと展開する中で、特権化が図られた過程を、新発見の史料を駆使して解き明かす。

目次

序章=陸軍幼年学校体制の歴史的位置付け(問題の提起(その一)―陸軍幼年学校体制の性格―/問題の提起(その二)―陸軍幼年学校体制をめぐる相剋―/対象時期/本書の研究目的と構成)/第一章=陸軍幼年学校体制はなぜ発足したのか(陸軍幼年学校改革をめぐる従来の諸説/児玉源太郎の『欧洲巡廻報告書』/民党の攻勢と軍人精神強化論/「皇室との関係」深化構想/児玉構想の実現)以下細目略/第二章=日清戦後における軍事と教育の相剋/第三章=隈板内閣と「陸軍幼年学校問題」/第四章=陸軍幼年学校の特権化―財政危機の中で―/終章=陸軍エリート養成制度にみる近代日本―陸軍幼年学校体制発足期―

ISBN:9784642037747
出版社:吉川弘文館
判型:A5
ページ数:304ページ
定価:8500円(本体)
発行年月日:2006年01月
発売日:2005年12月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JWCD