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近世地方寺院経営史の研究

著:田中 洋平

紙版

内容紹介

近世寺院には、宗判・葬祭を媒介とした寺檀制度の枠外にあった小規模仏寺が多数存在した。それらはいかに経営を成り立たせ、存続しえたのか。関東地域の祈禱・修験・無住寺院を中心に、宗教・金融・土地集積など多様な活動を検討。寺門の経済的営為を総合的に把握することで、その存立基盤である地域社会の実態と寺院の維持・展開との関係に迫る。

目次

序章 近世寺院史研究の現状/近世中後期の日蓮宗における信仰と寺院経営(本土寺配下寺院の檀家数と所持耕地〈檀家数/寺院所持石高〉以下細目略/不受不施の教義と寺院経営)/近世北関東農村における祈禱寺院経営(祈禱寺院の収入手段/祈禱寺院の無住化と村の対応)/近世農村地帯における修験寺院経営(修験寺院の収支/修験寺院による金銭貸し付け)/近世北関東農村における寺院資産の管理(寺院の無住化と所持耕地の荒地化/寺院資産と村・田舎本寺)/近世曹洞宗教団における僧侶養成と寺格(近世曹洞宗教団における僧侶養成/上野国における曹洞宗寺院の無住化)/近世中後期の武蔵国における新義真言宗寺院の無住化(明星院配下寺院の無住化過程/明星院配下寺院の無住化と後住)/終章 総括と展望

著者略歴

著:田中 洋平
1976年、北海道生まれ。1999年、高崎市立高崎経済大学経済学部卒業。2009年、明治大学大学院文学研究科博士後期課程退学。現在、淑徳大学人文学部准教授、博士(史学) ※2019年9月現在
【主要編著書】『大学生のための日本近世史入門』(白?社、2018年)、「幕末維新期の蝦夷地における曹洞宗寺院の新寺建立」(『近代仏教』20、2013年)

ISBN:9784642034968
出版社:吉川弘文館
判型:A5
ページ数:258ページ
定価:10000円(本体)
発行年月日:2019年08月
発売日:2019年08月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QRVS