古代蝦夷からアイヌへ
編:天野 哲也
編:小野 裕子
紙版
内容紹介
東北北部と北海道にあった蝦夷(えみし)は、北進するヤマトの古代国家と相対する中で、どのような文化的変容を遂げたのか。渡嶋エミシの朝貢、延久二年合戦、環濠集落の機能、擦文文化の形成と終焉など、考古学と文献史学の両面から考察。古代「エミシ」の実態と、中世「エゾ/アイヌ」への変化の経緯から、アイヌ文化の本質と形成史に迫る。
目次
Ⅰ=蝦夷社会の展開―文献史学からのアプローチ―(渡嶋エミシの朝貢とその展開…武廣亮平/八世紀における蝦夷呼称の変化の問題―天平の陸奥国産金をとおして―…関口 明/「北の古代末期防御性集落」の成立・発展・消滅と王朝国家…斉藤利男/延久二年合戦について…樋口知志)/Ⅱ=蝦夷社会の形成と変容―考古学からのアプローチ―(擦文文化の形成過程…宇部則保・八木光則・塚本浩司/王朝国家期の東北北部社会…三浦圭介・井出靖夫・齋藤 淳・伊藤博幸/擦文文化からアイヌ文化へ…天野哲也・澤井 玄・鈴木 信・小野裕子)