モノと技術の古代史 陶芸編
編:小林 正史
紙版
内容紹介
貯蔵・調理・食事に使われた壺・甕、鍋釜、鉢・坏などの土器。民族誌の比較に基づいて各器種の使い方を解明し、時期や地域ごとに形・作りが異なる理由、および必要とされる形・作りを得るための製作技術の工夫を描く。
目次
はじめに/序章 使い方から読み解くモノと技術…小林正史/鍋の形・作りの変化…小林正史(縄文深鍋による調理の特徴/調理方法に合わせた縄文深鍋の形・作りの工夫/弥生深鍋における炊飯用とオカズ用の分化/弥生深鍋による炊飯方法と鍋の形・作りの関連/古墳前期における直置きから浮き置きへの転換/五世紀半ばにおける「竈掛け長鍋釜と甑による蒸し調理」の普及)以下細目略/食器―鉢・浅鉢・皿・坏と高坏…小林正史・北野博司・宇野隆夫/壺・甕―貯蔵具…望月精司/使い方との関連からみた土器の製作技術…小林正史/須恵器の製作技術…北野博司/回転を利用した成形―ロクロと回転運動…木立雅朗/鍋釜・食器・貯蔵具の使い方の関連…小林正史/コラム(「貯蔵具としての甕」と「煮炊き用の鍋・釜」の呼び方の区別/縄文時代の土製食器と木製食器/濾過器(有孔鉢)/器台の機能/埴輪のルーツ―儀礼用器台から埴輪への変化)