宮本常一著作集 47
新農村への提言 II 2
著:宮本 常一
編:田村 善次郎
内容紹介
終戦直後から農村復興のために農業技術・農業経営の指導をして全国の村という村を歩いた宮本常一は、同時に島という島に足を運んで各島の農業育成に取り組み、離島振興に力をつくした。昭和20年代の論述を収めた前巻につづき、本巻には昭和29年以降の著述である『しま』(全国離島振興協議会)に連載した「農業講座」、『広島農業』(広島農業協会)に寄せた諸提言、山形県での講演録「舟形町における複合経営のあり方」と、新潟県北魚沼郡「星家種子帳・稲刈帳の研究」(『高志路』掲載)を収録する。学問研究と実践経験に基づいた、各地域に即した個別具体的な提言から、地域づくり・人づくりをめざした宮本学の特質の重要な一面を読むことができる。
目次
目次
凡例
島と農業
農業のいろは
牧畜
一 牧草の改良
二 乳牛の品種
三 飼料
四 伊豆諸島と種子島の乳牛飼育
五 飼料木
土枠温床のつくり方
イネの肥料の使い方
秋まき蔬菜
離島農業の根本問題
島の実態をつかもう
瀬戸内海島嶼のミカン栽培
広島県島嶼部のミカン生産の構想
八珍柿の将来性
八珍柿の栽培
契約栽培とタバコ
タバコ栽培の現状
北松大島と鷹島のタバコ
的山大島のタバコ耕作
ふるさとの島にありて思う
広島農業への提言
広島の農村
村の中で
一 指導者
二 土地への愛着
三 耕地の分散
四 政治の貧困
五 投資
六 適地適作
七 島々の農業
八 政治的自覚を
広島県離島振興青年会議から
通勤農家
農道を
生産の団地化を
畜産
農業的林業
テレビと政治
生産基盤の整備
農業革命を
新しい村をつくるために
みかん生産の近代化をめざして──山口県大島郡東和町
構造改善とヒューマニズム
農村の変容と近代化
階段耕作の過去と現在
農村および農業の将来
舟形町における複合経営のあり方
杉の植林/斗南ヶ丘の酪農経営について/佐渡の柿栽培/
舟形町の土壌/食糧の自給率/基盤整備/堅実な経営とは/
土地の利用率/畜産の振興/共同経営の必要性/水田の高度利用/
農地造成のあり方/栗栽培のすすめ/農業者による流通調査の必要性/
高度な農業経営のあり方/山古志村の複合経営/
観光のあり方/市民と交流できる観光農業のあり方/
広島フラワーフェステバル/佐渡の鬼太鼓/無限の可能性を求めて/
シイタケ栽培のあり方/新しい町づくり
星家種子帳・稲刈帳の研究
一 序
二 記帳の家
三 種子帳・稲刈帳
四 粳の品種
五 糯の品種
六 稲の品種の伝播速力
七 籾まく日
八 播種量
九 耕地の移動
一〇 収穫と経営
一一 耕作法
一二 あとがき
編者あとがき 田村善次郎
初出一覧
ISBN:9784624924478
。出版社:未来社
。判型:B6
。ページ数:382ページ
。定価:3800円(本体)
。発行年月日:2006年07月
。発売日:2006年07月01日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC。