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琉球共和国憲法の喚起力

著:仲宗根 勇
著:仲里 効

紙版

内容紹介

ことしは一九七二年に沖縄が「復帰」という名で日本に再併合されて五〇年目を迎える。「復帰」とは、沖縄の人々にとって何であり、どのような経験だったのか? 沖縄の転換期を決した「復帰」を問うことは、国家とは、国民とは、日本と沖縄の関係とは、そして沖縄の自立とは何かを考え直していくことでもある。「復帰」一〇年目の一九八一年、総合誌『新沖縄文学』四八号の特集「琉球共和国へのかけ橋」の基調となった仲宗根勇氏による「琉球共和国憲法私(試)案」は、沖縄の自立の根拠と可能性を押し開くものとして大きな注目を集めた。併載された川満信一氏の「琉球共和社会憲法私(試)案」については、すでに沖縄内外の複数の論者による『琉球共和社会憲法の潜勢力』(二〇一四年、小社刊)として世に問われましたが、長く刊行が待たれていた仲宗根憲法への探究がこのたび緊急出版として実現する運びとなった。「琉球共和国憲法私(試)案」への批評の窓が開かれて初めて、沖縄の戦後思想の到達点を見定めることが可能となるであろう。

主要目次
仲宗根勇「琉球共和国憲法F私(試)案(部分)」 仲宗根勇「琉球共和国憲法私案の現在性――『復帰五〇年』の喚起力として」 仲里効「発見された "constitution/" ――可視と不可視の〈あいだ〉の共和国」 新川明「『「琉球共和国」』夢譚』再論」 三木健「『オキネシア』から『琉球共和国』への旅」 上村忠男「国家か社会か、そして『困民主義革命』について――琉球共和国憲法F私(試)案をめぐる覚え書き」 田仲康博「」 『新沖縄文学』四八号匿名座談会(抄録)

目次

主要目次
仲宗根勇「琉球共和国憲法F私(試)案(部分)」 仲宗根勇「琉球共和国憲法私案の現在性――『復帰五〇年』の喚起力として」 仲里効「発見された "constitution/" ――可視と不可視の〈あいだ〉の共和国」 新川明「『「琉球共和国」』夢譚』再論」 三木健「『オキネシア』から『琉球共和国』への旅」 上村忠男「国家か社会か、そして『困民主義革命』について――琉球共和国憲法F私(試)案をめぐる覚え書き」 田仲康博「」 『新沖縄文学』四八号匿名座談会(抄録)

著者略歴

著:仲宗根 勇
仲宗根 勇
1941年、沖縄うるま市生まれ。東京大学法学部卒。うるま市具志川九条の会共同代表、うるま市「島ぐるみ会議」共同代表。元裁判官、評論家。著書に『沖縄少数派――その思想的遺言』『沖縄差別と闘う――悠久の自立を求めて』『聞け!オキナワの声――闘争現場に立つ元裁判官が辺野古新基地と憲法クーデターを斬る』。編著に『沖縄思想のラディックス』。
著:仲里 効
仲里 効
1947年、沖縄県大東島生まれ。法政大学卒。雑誌「EDGE」編集長を経て、映像・文化批評家。主要編著書に『オキナワ、イメージの縁(エッジ)』『フォトネシア――眼の回帰線・沖縄』『悲しき亜言語帯――沖縄・交差する植民地主義』『眼は巡歴する――沖縄とまなざしのポリティーク』『遊撃とボーダー――沖縄・まつろわぬ群島の思想的地峡』などのほか、『沖縄思想のラディックス』、沖縄写真家シリーズ〈琉球烈像〉の編者もつとめる。

ISBN:9784624011994
出版社:未來社
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2022年04月
発売日:2022年04月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JP
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:NH