まえがき
序 章 なぜアメリカ映画か=アメリカ映画の魅力
(『東への道』一九二〇年『国民の創生』一九一五年『イントレランス』一九一六年『嵐の孤児』一九二一年)
ハリウッドを知る12の事情① アメリカにおける映画の始まり
ハリウッドを知る12の事情② 最初のスター女優:メアリー・ピックフォードとリリアン・ギッシュ
第1章 リスクマネジメントの考え方
(『ジョーズ』一九七五年『ホーム・アローン』一九九〇年)
ハリウッドを知る12の事情③ サイレント映画とトーキー映画
第2章 リスク――変化する・繰り返す・隠れている
(『ポーリンの危難』一九一四年『セヴン・チャンス』一九二五年『要心無用』一九二三年)
サイレント・コメディはクライシス・コメディでもあった!――作品解説
古典三作品に学ぶ
十人の名監督たち① チャールズ・チャプリン
十人の名監督たち② ジョン・フォード
第3章 リスクマネジメント――安全にどこまでコストをかけるか
(『ポセイドン・アドベンチャー』一九七二年『タワーリング・インフェルノ』一九七四年『タイタニック』一九九七年)
超巨大建造物に宿る危険、そこに人間ドラマは生まれる!――作品解説
パニック映画の巨編に学ぶ
ハリウッドを知る12の事情④ ハリウッド誕生の裏側
ハリウッドを知る12の事情⑤ メジャー・スタジオとは?
第4章 クライシス(危機)――ターンニングポイント・分岐点
(『バック・トゥ・ザ・フューチャー』一九八五年『アポロ13』一九九五年『ハドソン川の奇跡』二〇一六年)
成功か失敗か? 決断のターンニングポイントが映画をおもしろくする!――作品解説
危機管理三編に学ぶ
十人の名監督たち③ ハワード・ホークス
第5章 リスクテーキング――恋愛
(『麗しのサブリナ』一九五四年『風と共に去りぬ』一九三九年『プリティ・ウーマン』一九九〇年)
リスクなくして恋はなし! ハリウッドの極上恋物語を味わう――作品解説
恋愛三作品に学ぶ
十人の名監督たち④ オースン・ウェルズ
十人の名監督たち⑤ ジョン・ヒューストン
第6章 レジリエンス――逆境への適応力
(『ロッキー』一九七六年『スティング』一九七三年『フォレスト・ガンプ/一期一会』一九九四年)
アメリカン・ドリーム、それはハリウッド映画最大の魅せ場だ!――作品解説
アカデミー作品賞・監督賞受賞三作品に学ぶ
十人の名監督たち⑥ アルフレッド・ヒッチコック
第7章 エマージング・リスク――想定・意図せぬ危機
(『ブレードランナー』一九八二年『ザ・インターネット』一九九五年『アウトブレイク』一九九五年)
迫り来る新たな脅威、それをいち早く察知してきたのが映画だ!――作品解説
エマージング・リスク三作品に学ぶ
ハリウッドを知る12の事情⑥ 知られざるプロダクション・コード
ハリウッドを知る12の事情⑦ ハリウッド物語 パート2
第8章 リスクコミュニケーション――言葉の力・伝える力
(『十二人の怒れる男』一九五七年『評決』一九八二年『エリン・ブロコビッチ』二〇〇〇年)
この国は話し合いにより発展してきた。そして映画もまた……――作品解説
法廷三作品に学ぶ
ハリウッドを知る12の事情⑧ 赤狩りとハリウッド
ハリウッドを知る12の事情⑨ B級映画(とロジャー・コーマン)
第9章 コーディネーション――リーダーシップと組織構築
(『がんばれ!ベアーズ』一九七六年『マネーボール』二〇一一年『未知との遭遇』一九七七年)
予想外のリーダーシップ、それは新たな映画のタネだ!――作品解説
野球二作品とSFの傑作に学ぶ
十人の名監督たち⑦ フランシス・フォード・コッポラ
第10章 ソーシャル・リスク――権力への挑戦
(『狼たちの午後』一九七五年『大統領の陰謀』一九七六年『SHE SAID その名を暴け』二〇二二年)
権力vs.ハリウッド映画、この構図から幾多の名作が誕生した!――作品解説
実話三作品に学ぶ
ハリウッドを知る12の事情⑩ アメリカン・ニュー・シネマ、あるいはニュー・ハリウッド
ハリウッドを知る12の事情⑪ ブロックバスター映画の時代
ハリウッドを知る12の事情⑫ ムーヴィ・ブラッツってなに?
第11章 ジレンマ――戦争
(『死刑執行人もまた死す』一九四三年『プライベート・ライアン』一九九八年『アメリカン・スナイパー』二〇一四年)
映画は二〇世紀の戦争の産物なのか? その謎を繙く!――作品解説
戦争三作品に学ぶ
十人の名監督たち⑧ マーティン・スコセッシ
第12章 トレードオフ――悪役
(『ゲッタウェイ』一九七三年『オーシャンズ11』二〇〇一年『ジョーカー』二〇一九年)
悪役がハリウッドをつくり替える? その知られざる歴史をたどる――作品解説
犯罪三作品に学ぶ
十人の名監督たち⑨ クリント・イーストウッド
十人の名監督たち⑩ スティーヴン・スピルバーグ
結 章 アイデンティティ――リスクをとるのは誰か
(『俺たちに明日はない』一九六七年『卒業』一九六七年『フィールド・オブ・ドリームス』一九八九年)
移りゆく時代を写し撮ってきた映画、そのアイデンティティとは?――作品解説
アイデンティティをめぐる三作品に学ぶ
あとがき
人名・作品名・事項索引