はじめに――本書の概要と使い方
第Ⅰ部 ボランティアに興味がない人のためのボランティア論
第1章 ボランティアとは正反対のものから「利他」の発生を考える
1 なんで,ゲームに勝てたのか――期待値計算
2 合理化の貫徹と無人間――生命保険買取産業
3 合理化の貫徹と効果的な利他主義者
4 貧富の格差の拡大
5 「効果的な利他主義」と功利主義,カント的道徳
6 まとめ
第2章 人間の本能に根差した「利他」――人のパフォーマンスが最大化されるとき
1 学問は何から始まるのか
2 目の前にいる者は助けるが,遠くの者は助けない―進化論的説明
3 孟子の考え
4 ボランティアは道徳の進化論的限界をどのように越えているのか――アンケート調査より
5 自己の成長とは
6 まとめ
第3章 贈与と「思いがけず利他」
1 等価交換――おカネとは何か?
2 贈与
3 贈与,返礼,物々交換
4 贈与の罠――支配と服従
5 与格――思いがけず「利他」
6 ボランティア,公共性,恋愛,親密圏
7 まとめ
第4章 関係志向のボランティア
1 ボランティアと関係人口
2 「モビリティ」の変化と倫理の古典的難題
3 「人との関わりやそこから生まれる関係性」を重視した活動――ワークキャンプ
4 災害ボランティアの「マクドナルド化」
5 その後の唐桑町――「つながり」のゆくえ
6 まとめ
第Ⅱ部 ボランティアに少しだけ興味がある人のためのボランティア論
第5章 ボランティアとは何か
1 ボランティアから派生するイメージ
2 ボランティアとは何か――基本的な考え方
3 どんな活動があるのか――活動の種類と特徴
4 地域や社会の課題を発見―潜在的ボランティア層が社会を動かす
5 ボランティア活動を始めた理由
第6章 ボランティアを学び,社会に生かす
1 VUCA時代にどうつながるか
2 地域をキャンパスにする学び――ボランティア学習とサービス・ラーニング
3 ボランティアを超えて社会に働きかける――子ども・若者参画
第Ⅲ部 ボランティアに興味がある人のためのボランティア論
第7章 ボランティアの世界へ――活動に一歩踏み出す
1 やってみたい気持ちと不安の狭間で――「ボランティア学」の受講動機
2 ボランティア活動に参加するステップ
3 活動をはじめる前に
4 ボランティアの世界に一歩踏み出して――実践と方法
5 ボランティアを通じた個人の行動変容――学生のエンパワメントモデル
第8章 学生ボランティアに共通した悩みごと
1 学生ボランティアの悩みの分類――モヤモヤからスッキリへ
2 活動前の不安
3 活動中の不明
4 活動後の疑問
5 モヤモヤを乗り越えた向こう側――ボランティアが産み出したもの
6 ボランティア実践の“モヤモヤ”を解消するために
第9章 ボランティア実践を評価する――成長実感を見える化する
1 評価とは――評価する・評価される
2 ボランティア評価の考え方
3 行動変容に着目したボランティア評価方法―クドバス手法の活用
4 ボランティアに参加したい団体を評価する
第10章 活動の先にあるもの――ライフ・イノベーション
1 自己への問い――活動の一歩をどう踏み出す
2 未来の私と社会の未来――パラレルキャリアという新しい生き方
3 「暇と退屈」とボランティア
指導者用資料 ボランティア指導者のための「教育クドバス」
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