序 章 自省と招待の往還から──本書の成り立ち(大黒俊二)
第Ⅰ部 映像化される中世
第1章 〈中世映画〉の幕開けとジャンヌ・ダルク──語り継がれる史実とフィクション(図師宣忠)
〈映画〉という西洋中世の語り方
歴史映画と〈中世映画〉
〈中世映画〉と中世主義
〈中世映画〉史のなかのジャンヌ・ダルク
ジャンヌ・ダルク映画の源泉としての歴史と伝説
〈中世映画〉を「読む」
第2章 映画のなかのロビン・フッド──あるいはハリウッドにおける幼年期の終わりについて(岡田尚文)
ロビン・フッド伝説と映画
イギリスからアメリカ、児童文学から映画へ
ロビン・フッド映画とその変質
映画の同時代史
映画史とロビン・フッド
視覚的「再話」としてのロビン・フッド映画
第3章 ホビット・フランチャイズの武器考証──中世北欧・英国文献学的ファンタジー映画の研究例(伊藤 尽)
ジャンルの問題
原作への忠実度と中世的要素の存在
ホビット・フランチャイズの中世主義的武器
映画道具工房による武器デザインの変遷
第4章 「イッツ・オンリー・ア・モデル」──モンティ・パイソンの描いた中世の魅力(小宮真樹子)
アーサー王伝説と映画
史実と虚構の英雄アーサー
中世写本の模範として
第5章 過去を語る──女教皇伝説と映画(藤崎 衛)
伝説としての女教皇
映像化される女教皇
伝説の成立と発展
伝説の変容と物語化
真実らしさを求めて──女教皇伝説のナラトロジー
過去を語る
コラム1 ポップカルチャーにおける中世モチーフの展開──テレビドラマ・アニメ・ゲーム(松本 涼・小宮真樹子)
コラム2 二次元で描かれる円卓の騎士たち──アーサー王のアニメ映画(小宮真樹子)
コラム3 ディズニーの「ロビン・フッド」と『狐物語』(岡田尚文)
コラム4 女傑如安あるいは聖女ジョウン──ジャンヌ・ダルクの表象をめぐって(図師宣忠)
第Ⅱ部 中世映画の読み解き方
第6章 映画の「中の音」と「外の音」──中世映画と音楽(吉川 文)
『ロビンフッドの冒険』
『ロック・ユー!』
「中世映画」と「中世音楽」
コラム5 『ロック・ユー!』の馬と騎士の現実(岡田尚文)
第7章 『冬のライオン』とロマネスク美術(金沢百枝)
中世映画の舞台
オープニング
歴史的背景
城
居室の装飾
真夜中の結婚式
凝ったせりふ、家族の物語とコメディ
なぜ中世を舞台にしたのか
コラム6 『ロビンとマリアン』以降のロビン・フッド映画(岡田尚文)
第8章 秘められたモチーフ─ガイ・リッチー監督の『キング・アーサー』(小路邦子)
新たなるアーサー王映画
中世の年代記に描かれたヴォーティガン
ヴァイキング
映画のヴォーティガン
エクスカリバー
救世主アーサー
蛇/ドラゴン
貴種流離譚/謎の美少年
円卓の騎士
コラム7 中世映画小噺(小路邦子)
第9章 映画にみる戦闘シーンと西洋中世武術(ジェイ・ノイズ[小宮真樹子訳])9
西洋中世武術と映画
戦闘における重要な概念
戦闘の目的
鎧を身につけた戦闘と身につけていない戦闘
演技としての戦闘
コラム8 中世ヨーロッパ再現体験(繻 鳳花)
第10章 「羊皮紙」の神秘──『薔薇の名前』写字室からの随想(八木健治)
羊皮紙とは
映画の中の羊皮紙
現実に即した羊皮紙の描写
脚色と思われる描写
写字室における秘儀
コラム9 羊皮紙豆知識(八木健治)
〈中世映画〉をもっと愉しむための文献リスト
あとがき
〈中世映画〉リスト
図版出典一覧
人名・事項索引