はじめに
序 章 第1講 力と覇権,そして国際平和 Power/Hegemon(福富満久)
1 リアリストの見解
2 国際政治の5つの仮定
3 正義とは何か 平和とは何か
4 中国の台頭とGゼロ
5 二極構造の世界
6 暗黒の未来か,輝かしい未来か
序 章 第2講 法:理性と秩序 Law/Reason(阿部達也)
1 背景
2 国際法の存在意義
3 国際社会の構造
4 国際法の合意規範性と拘束力
5 国際法の機能
6 国際法の実現過程
7 責任規範
8 紛争解決手続
9 国連憲章体制
第Ⅰ部 ナショナル/マルチラテラル National/Multilateral
第1章 理論と歴史,そして現実 Diplomacy(マイケル・レインズボロー)
1 国際関係――戦争から生まれ,戦争によって形作られたもの
2 理論の役割
3 パラダイム間の議論
4 リアリズム――支配的なパラダイム
5 リアリズムと戦争
6 リアリズムが続いてきたのはなぜか?
7 リベラリズムと戦争
8 ストラクチャリズムと戦争
9 最終的な問いは?
第2章 法は一方的な武力行使をどのように規制するのか Unilateral Intervention(阿部達也)
1 背景
2 軍事干渉国による正当化
3 国際社会における対応
4 個別的自衛権
5 集団的自衛権
6 要請に基づく軍事干渉
7 個人または非国家主体への視座
8 在外自国民の保護
9 「人道的干渉の理論」
10 非国家主体からの武力攻撃に対する自衛権
第3章 国際制度,ガバナンスと小国 Global governance(トルニケ・スレセリ)
1 コンストラクティビズム(構成主義)
2 国際制度論・レジーム論
3 グローバル・ガバナンス論
4 小国論
5 ロシアと旧ソ連の諸小国
6 おわりに――ウクライナ対ロシアの戦争
第4章 民主主義と権威主義の相克 Democracy(牟禮拓朗)
1 はじめに――民主主義の停滞,権威主義の拡大
2 民主主義及び権威主義と「多元性」との関係について
3 権威主義体制による多元性の「操作」について
4 民主主義における公的異議申立ての制限について
5 ポピュリズムの非民主主義的性格について
6 おわりに
第Ⅱ部 インディビジュアル Individual
第5章 法とヒューマニティ Law and Humanity(大門(佐藤)毅)
1 法,規範,信条
2 法の支配と平和構築
3 中東におけるジェンダーと法
4 遵法する・しない問題に関するゲーム理論からの接近
5 おわりに――法と経済開発の視点からみた平和構築論
第6章 暴力を解剖する Terrorism(福富満久)
1 パルチザンとその変貌
2 暴力を解剖する
3 対暴力への処方箋
4 ガバナンスの重要性
5 世界を変えた9.11同時多発テロとテロとの闘い
第7章 国際協力を通じた平和構築への挑戦と課題 Cooperation(松永秀樹)
1 国際協力と紛争と平和構築に関する議論とその変遷
2 国際協力による平和構築活動
3 平和構築のための国際協力の蹉跌と課題
4 平和構築実現のためのアプローチの模索
第8章 アイデンティティ・国家とは何か Identity and Nationalism(船橋幸穂)
1 国家の概念的理解――ステート,ネーション,帝国,国民国家
2 国家の構成要素――主権,領土,国民
3 国家と国民,アイデンティティ
4 アイデンティティとナショナリズム
5 現代のナチズム
6 ナチズム,ファシズム,全体主義,軍国主義
7 社会主義,共産主義,社会民主主義
8 右派・左派の現在と未来――ヨーロッパとラテンアメリカの例
9 おわりに
第Ⅲ部 トランスナショナル/グローバル Transnational/Global
第9章 国連は国際の平和をどのように維持するのか Operation(阿部達也)
1 背景
2 集団安全保障制度
3 連盟規約に基づく集団安全保障
4 国連憲章に基づく集団安全保障
5 冷戦期の軍事的措置
6 国連平和維持活動(PKO)による補完
7 冷戦後の軍事的措置
8 国家に対する武力行使
9 国家における武力行使
10 PKOの発展
11 許可に基づく武力行使とPKO連携
第10章 感染症クライシスを踏まえた資本主義モデル Economy(大門(佐藤)毅)
1 コロナウイルス感染症2019(COVID―19)騒動を振り返る
2 感染症クライシスとアフガニスタン・ミャンマーの「陥落」
3 ロシア・東欧の冷戦崩壊と民族紛争
4 リベラル・デモクラシーに対する中国の挑戦と欧米諸国の打算
5 日中の相互互恵的競争と援助補完性仮説
6 おわりに――ポストコロナの平和構築の担い手としての民間ビジネスの可能性
第11章 アフリカとアジア,共通の問題,共通の解決? Emerging country/region(岡田篤旺)
1 アフリカとアジア――概況と問題
2 アフリカにある問題――スーダン
3 アジアにある問題――ミャンマー
4 アジアとアフリカの比較――共通の問題,共通の解決?
5 結論
第12章 ICT・AIテクノロジーの好影響・悪影響 Connectivity(小亦めぐみ)
1 つながりの観点から世界を考える
2 テクノロジーが変えるつながりと社会
3 つながりを活かして,途上国の問題を解決する
4 おわりに
終 章 サステナビリティ 持続可能な社会へ Sustainability(佐々木弘志)
1 持続可能な開発目標 Sustainable Development Goals
2 気候変動(危機)
3 難民
4 SDGsの限界と日本,そして未来へ
5 おわりに
人名索引
事項索引