序 空間と時間のなかの地理学(竹中克行)
第Ⅰ部 地域のなりたちを繙く
第1章 進化しつづける都市(遠城明雄)
1 都市はどのように生まれ,成長を遂げてきたのだろうか
2 資本制の発展と都市形成はどのような関係にあるのだろうか
3 資本制と都市の日常生活はどのような関係にあるのだろうか
4 都市はどこへ向かうのだろうか
第2章 現代社会における農村(高橋 誠)
1 農村的な景観と場所
2 農村性へのアプローチ
3 現代日本における農村性
4 新しい農村性の生成
第3章 人と地域を結ぶランドスケープ(竹中克行)
1 ランドスケープとは
2 ランドスケープ研究の系譜
3 ランドスケープへの権利
4 ランドスケープの中の人びと
第Ⅱ部 社会と空間をモデル化する
第4章 経済活動のグローバル化とローカル化(水野真彦)
1 グローバル化のなかのローカル化
2 生産のグローバル化の地理
3 生産のローカル化の地理
4 グローバル化とローカル化の相克
第5章 キャリア形成と労働の空間(中澤高志)
1 キャリアを地理学的に分析する意義
2 地域性とキャリア──女性のライフコースにみる地理的多様性
3 移動とキャリア──移動を通じてなされるキャリア形成
4 政策とキャリア──キャリアをめぐる問題にどう対処するか
5 キャリアアップを問い直す
第6章 企業の立地戦略と消費生活(川端基夫)
1 経済活動と空間問題
2 場所が持つ3つのチカラと立地戦略
3 立地戦略の3つの方向性
4 ネットワークの視点から立地を読み解く
5 分散と集積から立地を読み解く
6 集積のマネジメント
第Ⅲ部 場所をめぐる人の思考を読む
第7章 地域文化への地理学の視点(大城直樹)
1 地域文化再考
2 広域的な地域文化
3 中域的な地域文化
4 局所的な地域文化
5 反「真正性」的な地域文化
第8章 都市を再生する人々(武者忠彦)
1 中心市街地再生と文脈化
2 都市化社会とコンパクトシティ
3 都市型社会と都市リノベーション
4 都市を継承する地理学
第9章 危険に対する空間的実践(山崎孝史)
1 危険としてのパンデミック
2 NPIの重層化
3 日本におけるCOVID-19
4 日本におけるNPI
5 生政治と地政治のゆくえ──例外の原則化
第Ⅳ部 地図で過去と現在を繋ぐ
第10章 地図から読み解く歴史(上杉和央)
1 地図史という視角
2 中世日本図の世界
3 近世日本の世界像
4 地図史からみた近代
第11章 景観復原とその応用(山村亜希)
1 歴史地理学と過去の3つの世界
2 景観復原図の作成方法
3 景観復原研究の展開
4 文化財としての過去の景観
第Ⅴ部 地域の未来に向けて実践する
第12章 政策論としての地理学の可能性(梶田 真)
1 公共政策と地方政府/自治体
2 地方政府/自治体の領域編成と再分配
3 地理学はどのような形で公共政策に関わっているのか
第13章 地理空間情報と未来の社会(若林芳樹)
1 地図からGIS(地理情報システム)へ
2 GISと空間的思考
3 参加型GISの成立と展開
4 デジタル社会の地図リテラシー
第14章 レジリエンスから考える防災(鈴木康弘)
1 レジリエンスが注目される理由
2 防災・減災におけるレジリエンス
3 ハザードマップの課題
4 地理学に要請されること
文献案内
あとがき
索 引