出版社を探す

気候変動政策をメディア議題に

国際NGOによる広報の戦略

著:小西 雅子

紙版

内容紹介

世界的に喫緊の課題である気候変動政策について周知させるためには広範な分野の知識が必要となる。本書は国際 NGOのメンバーとして報道に必要な知識と情報をメディアに提供してきた当事者による参与観察に基づいた研究。

目次

はしがき

序 章 切実な問題意識に根差した研究のスタート
 1 問題意識を持つに至ったきっかけ
 2 研究目的
 3 研究手法
 4 本書のリサーチクエスチョンと構成

第1章 本書の理論枠組み
 1 パリ協定と非国家アクター
 2 本書の理論枠組みと意義
 3 「社会的な共同了解」としての気候変動問題

第2章 日本における環境報道の現状と課題
 1 気候変動をめぐる環境報道の分析と課題
 2 ベテラン環境記者へのインタビュー調査
 3 メディアの情報源としての国際NGO
 4 日本の環境報道の課題

第3章 日本の環境NGOの現状と課題
 1 日本の環境NGOの現状分析
 2 日本の主要な環境NGOの活動および広報戦略の分析
 3 インサイダー戦略とアウトサイダー戦略
 4 日本のNGOを取り巻く課題と広報戦略

第4章 WWFジャパンの戦略的背景広報
 1 国際NGOとメディアの相互作用の持つ可能性
 2 WWFジャパンの戦略的背景広報とは
 3 戦略的背景広報の実施
 4 2008年から2015年にかけての動き

第5章 戦略的背景広報の効果の検証
 1 ベトシルとコレルのフレームワーク
 2 戦略的背景広報の評価
 3 戦略的背景広報の評価についての結論
 4 メディアから有識者と認識されたNGO
 5 有識者となったNGO

第6章 WWF戦略的背景広報の評価
 1 WWF戦略的背景広報の総合評価と今後の課題
 2 NGOとメディアの相互作用の強化が政策過程へ及ぼす影響

第7章 WWF戦略的背景広報の展開可能性
 1 戦略的背景広報の成果
 2 今後の展開可能性と課題

あとがき
付録⑴ パリ協定に至る地球温暖化対策の国際交渉の歴史
付録⑵ 日本の地球温暖化対策とエネルギー政策の歴史と概要
付録⑶ 環境NGOのアドボカシー活動の変遷と手法
付録⑷ インタビュー対象者のキャリアについて
付録⑸ WWFスクールの講義タイトル
付録⑹ 2009年実施のWWFスクール参加記者へのアンケートとその結果
付録⑺ 2015年実施のWWFスクール参加記者へのアンケートとその結果
参考文献/索引

著者略歴

著:小西 雅子
2022年3月現在
(公財)WWFジャパン専門ディレクター(環境・エネルギー)
昭和女子大学グローバルビジネス学部特命教授

ISBN:9784623093564
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:252ページ
定価:6000円(本体)
発行年月日:2022年03月
発売日:2022年03月07日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TQ