はじめに
序 地域社会学の必要性
1 地域社会学の必要性を考えるための準備
2 「狭義の社会」と集団
3 準社会
4 高田の社会
5 高田の社会(続)と富永の準社会
6 社会関係と繊維社会
7 社会関係と集団
8 全体社会
9 地域社会
第1部 現代農山村の社会分析
Ⅰ 地域社会には都市と農村がある,過疎農山村の現在
1 地域社会には都市と農村がある
2 都市・農村とは何か――都市/農村的生活様式による認識
3 都市的生活様式の限界
4 都市的生活様式論の日本的展開と農村的生活様式の切り崩し
5 高度経済成長による過疎のはじまり
6 農村的生活様式の切り崩し(1)――過疎論
7 農村的生活様式の切り崩し(2)――限界集落論
8 過疎・限界集落論の検討
9 限界集落論への異論
Ⅱ 環境と農的世界――農的自然と農村の生活
1 農的自然とは
2 山からみた農的世界
3 草からみた農的世界
4 水からみた農的世界
5 干潟がつくる農的世界
6 イヌからみた農的世界の変化
7 農的世界から生み出されるエネルギー(1)――小水力発電
8 農的世界から生み出されるエネルギー(2)――木質バイオマス
9 福島原発事故後の大学生の原子力発電についての意識
Ⅲ 福祉と子育て
1 福祉と高齢化――高齢化の地域差
2 高齢者の世帯構造の変化と地域社会への期待
3 農村高齢者の生活
4 地域社会における支え合い活動――地域福祉活動,ボランティア活動
5 子育ての社会化の必要性
6 農山村地域における子育ての実態
7 農山村地域における子育ての社会化
Ⅳ コミュニティリサーチと集落点検
1 参加と協働の社会調査へ
2 らくらく農法プロジェクトの構成と社会学的営みの位置づけ
3 ひとりでもできる事前リサーチ
4 寄り合い点検(1)――家族点検
5 寄り合い点検(2)――農地点検とムラ資源点検
6 地域の自発性を応援する
第2部 伝統農村の変容と継承
Ⅴ 「家・村」論のあゆみと現在
1 農村社会を支える「家」と「村」
2 タテとヨコにつながる家々
3 農村の自治をみる――共同作業と村落財政から
4 土地と人のつながり
5 人の移動から農村社会を眺める
6 農村調査の現場とモノグラフ
7 現代農村を考える糸口
Ⅵ 生活環境主義とコモンズ
1 環境問題の衝撃と社会学
2 農村生活の変化と環境問題――生活環境主義の登場
3 農村の土地は誰のものか――コモンズという発想
4 環境との関わり方から地域社会を立て直す
Ⅶ 暮らしと生業・小農
1 暮らしと生業
2 戦後の農業・農村社会の変化
3 農業の近代化とその代償
4 農学と農村社会学の射程
5 近代農業とは違うやり方・暮らし方
6 新たなアイデンティティの構築・獲得
7 「現代の小農」と多様化する農の担い手
Ⅷ むらと女性
1 ジェンダーと地域社会
2 「いえ」の中の女性の位置
3 農村における女性の生活と伝統的組織
4 農業における女性の労働の変化と地域とのつながり
5 生活改善事業と農村女性起業
6 農村における女性の社会参画
7 農村に居住する女性のパーソナル・ネットワーク
第3部 都市的世界の展開
Ⅸ シカゴ学派と民族関係論の現在
1 「都市」とは何か
2 シカゴ学派の都市研究(1)――本格的な実証研究の幕開け
3 シカゴ学派の都市研究(2)――人種・民族関係への視点
4 シカゴ学派の都市研究(3)――移民の居住地移動
5 都市における多様な下位文化の発達
6 グローバル都市の台頭と移民の集住
7 外国人労働者の流入と地域社会の多文化化
8 新たな民族関係の構築の可能性
Ⅹ エスニシティとセクシュアリティ
1 日本における外国人の増加と「多文化共生」
2 エスニックタウンの変貌――東京都・大久保
3 繁華街の外国人住民と地域社会
4 日本人高齢者と外国人ファミリーが暮らす団地
5 多様性の中の調和――民族関係の結び目は
6 ゲイコミュニティの形成と発展
7 セクシュアリティをめぐる排除と包摂
8 性的マイノリティをめぐる社会運動
ⅩⅠ 排除と貧困
1 貧困の社会調査――イギリスにおける古典的な貧困調査
2 イギリスにおける貧困研究――相対的剥奪
3 貧困の概念と指標,相対的な視点へ
4 社会的排除の調査と分析
5 鈴木栄太郎の都市社会学における正常人口と異常人口
6 アメリカにおける都市の貧困
7 日本における都市の貧困
ⅩⅡ 沖縄の都市的生活様式とそのルーツ
1 〈沖縄的なるもの〉
2 移動世代
3 ライフコースの生活史調査
4 Uターンの生活史
5 仮説の発見から検証へ
6 共同性は〈生きている〉か?――〈幸せ〉の在処
7 ルーツへ「タイムトラベル」!?――沖縄北部の村落共同体
人名索引
事項索引