はしがき
Ⅰ COVID-19災害総論
第1章 各国のCOVID-19の流行状況と対応(高鳥毛敏雄)
1 世界各国のCOVID-19の流行状況──地域別の比較検討
2 各国の医療体制と流行状況の関係
3 総 括
第2章 COVID-19のリスク評価──検証のための視点の整理(一井康二)
1 COVID-19の検証におけるリスク評価の重要性
2 どのようなリスク評価が必要であったか
3 感染爆発のリスク評価の重要因子と困難性
4 医療崩壊のリスク評価の重要因子と困難性
5 死者増加のリスク評価の重要因子と困難性
第3章 リスク・ガバナンスと「安全」の「科学化」(菅原慎悦)
1 「響かない」リスク・ガバナンス論
2 リスク・ガバナンス論の展開
3 「科学化」への社会的希求
4 「安全・安心」論がもたらしたもの
5 「社会安全学」への示唆
第4章 感染症と人間社会──医学・医療・公衆衛生(高鳥毛敏雄)
1 感染症の流行と人間社会との関係
2 日本の感染症パンデミックの歴史
3 感染症の流行と制御に関わる要因
4 新興・再興感染症の出現とその対応
5 COVID-19で問われた社会のあり方
6 感染症の流行の歴史からみえるもの
Ⅱ 行政システム
第5章 国のCOVID-19対応(永田尚三)
1 様々な非難の対象となった国のCOVID-19対応
2 COVID-19対策における国の対応体制
3 COVID-19対策における国の対応
4 今後検証を要する行政上のいくつかの危惧
5 今後求められる統治機構の抜本的改革
第6章 都道府県のCOVID-19対応(越山健治)
1 感染症に対する組織対応の特徴
2 初動期の都道府県対策本部の動向
3 COVID-19の都道府県対応の初動期検証
4 初動期以後のCOVID-19の都道府県対応の論点提示
第7章 COVID-19対策と法規制(山崎栄一)
1 法制度の概観
2 法規制と憲法
3 法規制の対象・内容
4 法規制の担保──どのように実現させるのか?
Ⅲ 経済システム
第8章 経済発展はパンデミックによる人命リスクを軽減するか(永松伸吾)
1 大戦後の公衆衛生における初の逆転現象
2 自然災害による被害と経済発展
3 感染症による被害と経済発展
4 自然災害とパンデミックの対策決定過程の違い
5 パンデミック対策の厳格さの国際比較
6 豊かさが人命を奪う
第9章 雇用・労働者・市民生活への影響(中村隆宏/岡本満喜子/菅磨志保)
1 COVID-19による雇用情勢への影響
2 COVID-19とパワーハラスメント対策
3 コロナ禍における市民活動の展開
第10章 企業への影響・対策(高野一彦/亀井克之)
1 COVID-19パンデミックの大企業への影響と新たな可能性
2 中小企業経営への影響
第11章 COVID-19対策と保険制度(桑名謹三)
1 経済損失の額と保険制度
2 休業損失を補償する公的保険制度の可能性
Ⅳ 人間と社会システム
第12章 人間心理と行動(元吉忠寛/土田昭司)
1 2021年5月までの人々の心理と行動の変化
2 ワクチン接種に対する人々の対応
第13章 インフォデミックとメディア(近藤誠司)
1 高度情報社会のインフォデミック
2 インフォデミックの問題構造
3 諸外国のコロナ報道
4 ひとまずの処方として──情報のワクチノロジー
第14章 COVID-19が学校に与えた影響…城下英行
1 COVID-19が学校に与えた「影響」とは何か
2 学校休業日数に見るCOVID-19の影響
3 日本の学校における学びの保証
4 感染者発生時の学校の対応と課題
5 通学しないと何が失われるのか
6 COVID-19と学び──COVID-19から学ぶことの意義
終 章 本書の小括とCOVID-19災害の展望(安部誠治)
1 本書の特徴と社会安全学部
2 COVID-19をめぐる現状と問題点
3 ダイヤモンド・プリンセス号で何が起こったか
4 必要なCOVID-19の法的位置付けの見直し
5 おわりに
索 引