はしがき(鎌田浩毅)
第Ⅰ部 「女流華道家」が歩んだ道
第1講 子ども時代~大学──静かな葛藤と成長
〝女流〟華道家
キリスト教になじむ
いけばなの原点
いけばなの「一対一」と一期一会
本好きな少女時代
「インゲンとトウモロコシの違いと共通点」
中学・高校時代
「池坊の後継」という意識
生け始め
いけばな展で世界を回る
アナログでリアルな世界
五感の世界を体験する
大学は東京へ
転科と模索
東京と京都
談林俳諧で卒論
卒業後を考える
華道の他流派
伝統を継ぐこと
第2講 得度以降──「社会の中の池坊」を見つめて
池坊総務所への入職
「離見の見」のつらさ
芸術は爆発か?
良さを見つける
〝自分の花〟を生けたい
アナーキーのもつ可能性
仕事の相互作用
得度と「専好」襲名
結婚・出産
子育てへの思い
大学院で学ぶ
時間の戦略の先をゆく
池坊短期大学
これからの池坊
原点に戻るための時間
自分を太らせる
こぼれ対談1 池坊国際教養大学設立?
第Ⅱ部 華道の世界
第3講 いけばなの基礎
形ではなく姿を捉える
各花形のポイント
美しいという感覚を育てる
いけばなの学習課程
自由花を学ぶ
美感・陰陽・空間を生かす
時間を生ける
〝一輪〟の美
正風体と新風体
新風体の心
立花新風体の登場
新風体を学ぶ
池坊中央研修学院
「道」と「術」
伝統とは何か
こぼれ対談2 海外で花材集め
第4講 いけばなの歴史と女性
古代の花と神
草木と日本人
中世の花と人
『花王以来の花伝書』
「いけばなの原型」立て花の成立
口伝とアウトリーチ
正統と異端
立花の登場
近世の花と人
生花の登場
明治期の花
池坊の女子教育のはじまり
戦時下を越えて増す女性
プロセスの美しさ
針金の技術
緑の多彩さ
秘すれば花
現代のいけばな
海外でいけばなを
海外の男女比
いけばなのデジタルアーカイブ
こぼれ対談3 『花戦さ』
第5講 いけばなの本質と未来
作品にあらわれる身体の感覚
身体論からいけばなを見る
クリエイティブな時間
家元それぞれのあり方
現代社会におけるいけばな
師弟関係
二代専好の残した絵図
「空間を生かす」実践
作品を語らない心
自由にいけばなを感じる
芸術の自由と可能性
ギャラリーの存在
衝撃からの気づき
柔軟な心の有りよう
海外での驚き
幸福の瞬間
講義レポート(鎌田浩毅)
あとがき(池坊専好)
池坊専好年譜
人名・事項索引