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シリーズ・世界の文学をひらく 2

フランス文学の楽しみかた

ウェルギリウスからル・クレジオまで

編:永井 敦子
編:畠山 達
編:黒岩 卓

紙版

内容紹介

古代から現代まで、歴史ものや恋愛小説、詩または哲学書など、多種多様な55作品を厳選し、作品の面白さを紹介するとともに、作品の背後に広がる奥深い世界へ誘う。さらに、文学が読まれてきた歴史,文学の描くさまざまな土地にも目を向けることで、フランス文学は読者の「向こう側にある世界」だけでなく、実は「読者自身の世界」をも描いていることに気づいてもらいたい。「フランス文学ってどこが面白いのだろうか」「フランス文学について知りたい」「フランスの面白い作品に出会いたい」と考えるすべての人に届けたい一冊。

目次

はじめに
地図──本書をめぐる旅


 第Ⅰ部 ここが面白いフランス文学──作品・作家紹介
第Ⅰ部へようこそ

一 古 代
 1 ウェルギリウス『アエネーイス』

二 中 世
 2 『ローランの歌』
 3 トマ『トリスタンとイズー』
 4 『アーサー王の死』
 5 『ジャンヌ・ダルク処刑裁判』
 6 フランソワ・ヴィヨン『形見』

三 16世紀
 7 フランソワ・ラブレー『ガルガンチュア物語』
 8 ジャン・カルヴァン『キリスト教綱要』
 9 ピエール・ド・ロンサール『恋愛詩集』
 10 ミシェル・ド・モンテーニュ『エセー』

四 17世紀
 11 ルネ・デカルト『方法序説』
 12 ブレーズ・パスカル『パンセ』
 13 ピエール・コルネイユ『嘘*つき男』
 14 モリエール『お嫁さんの学校』
 15 ジャン・ラシーヌ『アンドロマック』
 16 ジャン・ド・ラ・フォンテーヌ『寓話集』
 17 シャルル・ペロー『昔話集』

五 18世紀
 18 アベ・プレヴォー『マノン・レスコー』
 19 ヴォルテール『カンディードまたは最善説』
 20 ドゥニ・ディドロ『ラモーの甥』
 21 ジャン=ジャック・ルソー『孤独な散歩者の夢想』
 22 レチフ・ド・ラ・ブルトンヌ『パリの夜』
 23 マルキ・ド・サド『閨房哲学』

六 19世紀
 24 スタンダール『パルムの僧院』
 25 オノレ・ド・バルザック『ゴリオ爺さん』
 26 ヴィクトル・ユゴー『ノートル=ダム・ド・パリ』
 27 アレクサンドル・デュマ『モンテ=クリスト伯』
 28 テオフィル・ゴーティエ「死霊の恋」他幻想短編集
 29 アレクサンドル・デュマ・フィス『椿姫』
 30 ジェラール・ド・ネルヴァル『火の娘たち』
 31 シャルル・ボードレール『悪の華』
 32 ギュスタヴ・フローベール『ボヴァリー夫人』
 33 ジュール・ヴェルヌ『地底旅行』
 34 エミール・ゾラ『ボヌール・デ・ダム百貨店』
 35 アルチュール・ランボー『イリュミナシオン』
 36 ステファヌ・マラルメ『サイコロの一振り』
 37 ジョリ=カルル・ユイスマンス『彼方』
 38 オスカー・ワイルド『サロメ』
 39 ジョルジュ・ローデンバック『死都ブリュージュ』

七 20世紀
 40 ポール・ヴァレリー「テスト氏との一夜」
 41 モーリス・ルブラン『奇岩城』
 42 マルセル・プルースト『失われた時を求めて』
 43 アンドレ・ジッド『贋金つくり』
 44 フランソワ・モーリヤック『テレーズ・デスケルー』
 45 ジョルジュ・ベルナノス『田舎司祭の日記』
 46 ルイ=フェルディナン・セリーヌ『夜の果ての旅』
 47 アンドレ・マルロー『人間の条件』
 48 アンドレ・ブルトン『ナジャ』
 49 ジャン=ポール・サルトル『文学とは何か』
 50 アルベール・カミュ『ペスト』
 51 ジャン・ジュネ『薔薇の奇跡』
 52 エメ・セゼール『帰郷ノート』
 53 アラン・ロブ=グリエ『消しゴム』
 54 マルグリット・デュラス『愛人』
 55 J.M.G. ル・クレジオ『砂漠』


 第Ⅱ部 その一歩先へ──文学のあり方とさまざまなテーマ
第Ⅱ部へようこそ

一 フランス語・フランス文学の変遷と日本
 1 フランス文学と日本
 2 「フランス文学史」の誕生
 3 日本におけるフランス文学の翻訳
 4 フランス語の形成と辞書の歴史
 コラム1 地方語

二 世界に働きかける文学
 1 文学は「役に立つ」のか
 2 闘争としての文学
 3 英雄像の変遷
 4 ジャーナリズムの誕生
 5 神の探究
 コラム2 文筆家とスポンサー

三 フランス語で書く人々とその背景
 1 ヨーロッパのフランス語圏文学
 2 旧植民地のフランス語圏文学
 3 ラテン語とフランス語
 4 旅行者
 5 パリ
 コラム3 カフェ

四 多様な芸術との関わり
 1 絵画・美術批評
 2 オペラ・バレエ
 3 演劇
 4 映画
 5 建築・庭園
 6 料理
 コラム4 宝塚歌劇とフランス

五 人間をとらえるさまざまな視点
 1 自己
 2 ファム・ファタルとオム・ファタル
 3 結婚とその外
 4 同性愛
 5 狂気・ドラッグ
 6 牢獄
 コラム5 日記


読書案内
人名・作品名索引

著者略歴

編:永井 敦子
2021年4月現在
上智大学文学部教授
編:畠山 達
2021年4月現在
明治学院大学文学部教授
編:黒岩 卓
2021年4月現在
東北大学大学院文学研究科准教授

ISBN:9784623090761
出版社:ミネルヴァ書房
判型:B5
ページ数:258ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2021年04月
発売日:2021年03月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB