まえがき
序 章 生活困窮者と地域生活の持続可能性――ホームレス支援が抱える課題(山田壮志郎)
1 ホームレス問題への関心の高まりと国レベルの政策課題への変容――1990年代〜2000年代初頭の諸相
2 持続可能な地域生活に必要なものは何か――2000年代以降のホームレス問題で見えた課題
3 生活困窮者支援への示唆――本研究の社会的意義
第Ⅰ部 パネル調査による生活状況の把握
第1章 パネル調査の概要とホームレス経験者の生活状況(山田壮志郎)
1 生活状況調査の方法
2 ホームレス経験者の現状――回答者のプロフィールから
3 ささしまサポートセンターの概要と取り組み
第2章 ホームレス経験者の地域生活と持続可能性――調査結果の概要から(山田壮志郎・斉藤雅茂)
1 はじめに
2 幼少時の生活・学歴・職歴――ホームレス経験者の生活歴
3 健康状態・日常生活・社会との関わり――ホームレス経験者が抱える困難
4 地域生活の持続可能性に関連する要因
5 おわりに
第Ⅱ部 ホームレス経験者が抱える困難
第3章 保護者との離別経験と貧困の継承――「子ども時代の貧困」が及ぼす影響(谷口由希子)
1 貧困・生活困難と社会的養護の経験
2 社会的養護経験とホームレス経験――パネル調査から
3 子ども時代の貧困とその継承
4 子ども時代の生活状況――若年ホームレス経験者の語りから
5 「再排除」に向かう施設経験者
6 子ども期を保障する
第4章 健康意識・行動,疾病と関連要因(小林章雄)
1 長期間調査が可能にした継続的な検討
2 健康診断の受診を促進する要因
3 喫 煙
4 精神疾患の治療
5 アルコール依存傾向
6 継続的な支援活動の効果
7 地域に根ざした参加型研究と社会的処方へ向けて
第5章 精神的健康と心理社会的要因・自立の関連――GHQ12項目版による調査から(吉住隆弘)
1 生活保護受給者の精神的健康
2 調査方法――調査対象者と使用尺度・項目
3 生活保護受給者の精神的健康の変化――年齢別にみた比較
4 精神的健康の変化と心理社会的要因の関連
5 精神的健康の変化と自立の関連
6 生活保護受給者の精神的ケアの重要性
第6章 アディクション(嗜好)と生活困窮――繰り返される「負のスパイラル」(水谷聖子)
1 なぜ生活困窮を繰り返すのか
2 アディクションとは何か
3 高い喫煙率とクロス・アディクション――2012年調査結果から
4 支援者からみたアディクション――ホームレス経験者との関わりから
5 クロス・アディクションと口腔状態
6 障害のあるホームレス・ホームレス状態の高齢者へのハウジングファーストによる個別支援
7 個別支援とアディクションミーティング
8 知的障害・精神障害・発達障害のある人のアディクションとチームアプローチによる変化
9 アディクションによる負のスパイラルを断つために
第Ⅲ部 ホームレス経験者を取り巻く社会関係
第7章 生活困窮者の就労意識の変化――アンケート及びインタビュー調査から(小林勇人)
1 ワーキングプア・失業・貧困問題と生活保護
2 就労・求職活動の実情――アンケート調査の概要
3 半構造化インタビューの実施
4 生活困窮者の労働・福祉観の変化――インタビュー調査の結果
5 ワークフェア政策と就労意識
第8章 相対的剝奪とスティグマ――生活保護を利用して暮らす社会的意味(山田壮志郎)
1 生活保護を利用して暮らすこと――基準引き下げとバッシング
2 ホームレス経験者と相対的剥奪
3 ホームレス経験者とスティグマ
4 生活保護を受給するホームレス経験者が抱える相対的剥奪とスティグマ
5 「当たり前の生活」を可能にする支援
第9章 社会的孤立とソーシャルサポート(斉藤雅茂)
1 社会的孤立の弊害と支援・研究の現状
2 パネル調査の方法と使用する変数
3 孤立しやすい人の特徴と地域生活定着への影響
4 配慮ある普遍的アプローチの重要性と情緒的な支援の有効性
5 社会関係の再構築に向けた支援――今後の実践への示唆
第10章 地域生活の継続における民間支援団体の役割(後藤広史)
1 ホームレス経験者に対する民間支援団体による支援の重要性
2 使用するデータ
3 民間支援団体に来る/来ない人の特徴と意味づけ
4 民間支援団体の存在意義と運営上の課題
終 章 地域生活の持続可能性を高めるために(山田壮志郎)
1 ホームレス経験者にみられる傾向と有効な支援に関する示唆――本書で明らかになったこと
2 伴走型支援と生活保護――貧困の関係的側面と物質的側面
3 今後の課題
あとがき
索 引