人の心を動かすことができなければ、芸術ではない。
連続講座「芸術は何処へ?」
編著:高階 秀爾
企画:京都府立文化芸術会館
内容紹介
芸術はどこへ向かっていくのか。激しい時代の変化に晒される芸術、そして美意識。その時代だからこそ、美術史家、経済学者、哲学者、比較文学者、動物行動学者、音楽学者、そして画家、陶芸家、版画家、指揮者、演奏家、能楽師も加え、これからの時代の芸術とは何かを考える。京都府立文化芸術会館で行われ全国から観衆を集めた講座。激しい討論、パネルディスカッションの記録。連続九回講座の白熱の議論をいまここに再現する。
目次
はしがき
■第1講
激動の一九世紀、二〇世紀、そして(高階秀爾)
市場社会における芸能・芸術の評価(猪木武徳)
鼎 談(高階秀爾・猪木武徳・國分功一郎)
■第2講
美に想う──地中海から(青柳正規)
今問いかけるアートのチカラArt in Hospital(山本容子)
対 談(青柳正規・山本容子)
■第3講
ヒト以外の美意識──ゴリラから学ぶ(山極壽一)
美の不純性、そして批評について──哲学は美を捉えているか?(國分功一郎)
対 談(山極壽一・國分功一郎)
■第4講
音楽は何処へ──一九世紀から振り返る二一世紀(岡田暁生)
■第5講
言語の彼方へ 打ち震え揺さぶるアート(樂吉左衞門)
僕はなんでこんな作品を作っているか(会田 誠)
鼎 談(樂吉左衞門・会田 誠・高階秀爾)
■第6講
演奏家から──今まで言わなかったこと(井上道義/聞き手 通崎睦美)
僕から見える日本の美術界の状況(会田 誠)
鼎 談(井上道義・会田 誠・通崎睦美)
■第7講
芸術の評価軸とジャンルの拡散(高階秀爾)
フィールドワークの美学とリテラシー(山極壽一)
鼎 談(高階秀爾・山極壽一・岡田暁生)
■第8講
あらためて詩歌の森へ その1(芳賀 徹)
あらためて詩歌の森へ その2(芳賀 徹)
「能」とは「能役者」とは(片山九郎右衛門)
■第9講
パネルディスカッション1(猪木武徳・岡田暁生・國分功一郎・高階秀爾・山極壽一・山本容子/進行 通崎睦美)
パネルディスカッション2(猪木武徳・岡田暁生・國分功一郎・高階秀爾・山極壽一・山本容子/進行 通崎睦美)
あとがき