ネットいじめの現在(いま)
子どもたちの磁場でなにが起きているのか
編:原 清治
内容紹介
ネットいじめに関する大規模調査の報告と分析から見る,SNS時代の子どもたちの実態。学校という「磁場」が及ぼす影響に注目し,リアルと地続きになったネット上のつながりを読み解きながら,いかに子どもたちを守るかを考える。いじめといじりに関する土井隆義の講演や、いじめ研究の草分けの一人である松浦善満へのインタビューも収録。
目次
はじめに
Ⅰ 子どもたちの現在を捉える
第1章 ネット社会と子どもたちの実態
1 現代を生きる子どもたちの変化
2 スクールカーストと「いじり」の関係
3 子どもたちの人間関係の変化とネットとのつながり
第2章 大規模調査から見る高校生のネット利用の実態
1 はじめに
2 大規模調査の概要および単純集計結果
第3章 ネットいじめの実態と高校生の「つながり」を考える
1 ネットいじめの最前線
2 高校階層別に見たネットいじめ
3 いじめを抑止するために──「効果のある学校」論から考える
4 高校生の「つながり」を考える──社会関係資本のあり方
第4章 若い世代のネット感覚についての考察
1 「本当の自分」とは?
2 現代の若者のネット感覚
3 いじめの社会問題化──「排除」から「飼育」へ
4 学力移動といじめ
Ⅱ 子どもたちの場を読み解く
第5章 ネットいじめと学校の「磁場」①
──分析枠組みの設定とコミュニケーションに着目した分析
1 学校の「磁場」への着目
2 生徒のコミュニケーションと「磁場」の関係
3 「磁場」はどのように生起しているのか
第6章 ネットいじめと学校の「磁場」②
──ケータイ利用のあり方、家庭で決めたルールのあり方に着目した分析
1 子どもたちはどのようにケータイを利用しているのか
2 日常的なケータイ利用のあり方とネットいじめ発生率の関連性
3 家庭で決めるルールのあり方とネットいじめ発生率の関連性
4 ネットいじめを抑制するために
第7章 ネットいじめと学校の「磁場」③
──対象校のプロファイル・データをもとにした分析
1 五つの仮説──「磁場」の規定要因
2 どんな高校でネットいじめが発生しやすいのか
3 「磁場」それぞれの対策・対応が求められる
Ⅲ 子どもたちを守る
第8章 義務教育段階で起こるネットいじめの実態
1 小学校・中学校のネットトラブル防止の啓発に携わって
2 小学生のインターネットの使用状況
3 小学生のネットいじめの実態
4 中学生のインターネットの使用状況
5 中学生のネットいじめの実態
6 義務教育段階のネットいじめを防ぐために
第9章 ITを活用して子どもを守る
1 IT企業の立場から調査に関わるということ
2 フィリーとは
3 塾業界と調査データ
4 今後の展開
Ⅳ いじめをめぐる論点
第10章 「いじり」と「いじめ」のあいだ
──現代思春期の友人関係をめぐる光と影
第11章 いじめ研究の視座
──本質は変わらないのか
参考文献
索 引
ISBN:9784623089536
。出版社:ミネルヴァ書房
。判型:4-6
。ページ数:256ページ
。定価:2200円(本体)
。発行年月日:2021年09月
。発売日:2021年10月26日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JNA。