公認心理師の基本を学ぶテキスト
心理的アセスメント 14
適切な支援のための道しるべ
監:川畑 直人
著:大島 剛
監:郷式 徹
内容紹介
公認心理師カリキュラムにおける必修科目「心理的アセスメント」では,「心理的アセスメントの目的及び倫理」「心理的アセスメントの観点及び展開」「心理的アセスメントの方法」「適切な記録及び報告」を学ぶこととされている。本書ではこのカリキュラムに対応して、心理的アセスメントの目的とその手法について概観し、様々な領域におけるアセスメントの実際と、臨床現場で留意すべき点を豊富な事例から学ぶ。
目次
公認心理師の基本を学ぶテキスト 監修者の言葉
序 章 まず理解をすること,そして援助が始まる(大島 剛)
1 はじめに
2 児童相談所の心理的アセスメント
3 心理的アセスメントの2つの立場
4 各領域における心理的アセスメントの特色
5 序章のまとめ
6 本書の構成
第Ⅰ部 心理的アセスメントの目的および観点
第1章 心理的アセスメントの見取り図──どこから始め,ゴールをどう考えるか(青柳寛之)
1 心理的アセスメントとは
2 心理的アセスメントの流れ
3 心理的アセスメントの面接を行う際の一般的な着眼点
4 心理的アセスメントの倫理
第2章 何を知ろうとするのか──心理面接におけるアセスメントのポイント(安村直己)
1 初回面接におけるアセスメントのポイント
2 初期の心理面接におけるアセスメントのポイント
3 個人の問題をシステムとしてとらえるアセスメントの視点
第3章 どのように知ろうとするのか──言語・観察・心理検査による情報の収集(森田 慎)
1 面接における情報収集
2 心理検査
第Ⅱ部 心理的アセスメントの方法
第4章 知能検査・発達検査──心の知的な部分を知ること(大島 剛)
1 知能検査
2 発達検査
3 知能検査と発達検査の相違
第5章 人格検査―パーソナリティの多角的なアセスメントに役立つツール(坂田浩之)
1 人格のアセスメントの潮流
2 質問紙法
3 投映法
4 事例による例示
第6章 症状評価法・診断面接基準──公認心理師が知っておきたい知識とその生かし方(榮阪順子)
1 症状評価法
2 診断面接基準
3 診断と心理的アセスメント
第7章 神経心理検査・認知機能検査──心と脳の関係を探る(小海宏之)
1 中枢神経系の構造と脳の機能局在
2 神経心理学的アセスメントの目的,方法,留意点および検査の種類
3 神経心理学的アセスメントの実際
第Ⅲ部 各領域における心理的アセスメントの特徴と方法
第8章 医療領域の心理的アセスメント──チーム医療に生かし,支援につなげる(小辻希世子・和田野飛鳥)
1 医療領域の基礎知識
2 医療に必要とされる心理的アセスメント
3 様々な医療分野で求められる心理的アセスメント
4 心理検査を用いた心理的アセスメントの実際
第9章 福祉領域の心理的アセスメント──支援を見据えた見立てと理解(伏見真里子)
1 児童福祉──子どものアセスメントの特殊性と具体例
2 障害(児)者福祉──知的障害と発達障害に関して
3 関係性のアセスメント
コラム 自分が知り得たことでなく来談者が知りたいことを伝える
第10章 教育領域の心理的アセスメント──子どもの取り組む課題に目を向ける(林 郷子)
1 「問題」をどのようにとらえるか
2 心理的アセスメントの対象
3 アセスメントの実際
第11章 司法領域の心理的アセスメント──犯罪・非行のメカニズムの解明と更生支援…坂野剛崇
1 犯罪をした人と非行少年へのアプローチ
2 犯罪・非行のアセスメントと支援
3 実例に見る犯罪・非行のアセスメント
コラム1 受刑者に対する指導プログラム
コラム2 犯罪被害者
第12章 産業・労働領域の心理的アセスメント──労働者のメンタルヘルス不調の事例をふまえて(坂中尚哉)
1 職場のメンタルヘルスの現状と課題
2 産業・労働領域での心理臨床の実際
3 産業・労働領域での事例
4 ストレスチェック制度におけるメンタルヘルス対策
第13章 心理支援へのアセスメントの活用──公認心理師としての成長のために(古田直樹)
1 量的分析と質的分析
2 抽象化と具象化
3 多職種連携と包括的アセスメント
4 検査者へのフィードバック
索 引
ISBN:9784623087150
。出版社:ミネルヴァ書房
。判型:A5
。ページ数:232ページ
。定価:2200円(本体)
。発行年月日:2023年09月
。発売日:2023年09月19日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MKM。