はしがき
序 章 いまフランス史を学ぶということ(平野千果子)
第1章 フランス史の時空間(鈴木道也)
1 フランク人とフランキア
2 王国の継承と変容——カペー家とヴァロワ家
3 姿を現すフランス王国
4 フランス史はどこからはじまるか
第2章 近世フランスと「外」の世界(阿河雄二郎)
1 近世フランスの境界意識
2 近世フランスの内と外
3 近世フランスの対外発展——海洋帝国の構築を目指して
4 フランス海洋世界の再編成
第3章 近世王国の社会と宗教(坂野正則)
1 近世フランスに生きる
2 カトリック宗教改革の影響力
3 人びとが集う
4 宗教的「他者」の排除と受容
第4章 フランス革命からナポレオンへ(高橋暁生)
1 フランス革命を概観する
2 フランス革命と宗教
3 フランス革命のなかの女性
4 植民地と奴隷制
第5章 改新と変動の半世紀——復古王政から第二帝政まで(長井伸仁)
1 政治体制の走馬燈
2 霊性の時代
3 覇権への布石
第6章 近代国家の形成と海外進出——多様性の共和国(平野千果子)
1 新しい体制に向けて
2 外への飛躍
3 歴史を動かすマイノリティ
第7章 学校と宗教(前田更子)
1 教育制度から読み解く19世紀フランス
2 学校と教会の分離——第三共和政前期における改革
第8章 フランス経済の二世紀(小田中直樹)
1 キャッチアップ型工業化
2 第三共和政期の経済の光と影
3 栄光の30年と、その後
第9章 大戦から大戦へ——変動する世界とフランス社会(舘 葉月・南 祐三)
1 第一次世界大戦の衝撃
2 戦後国際秩序のなかのフランス
3 戦間期の政治・文化・社会
4 対独敗戦とヴィシー時代
第10章 戦後のフランスの政治と社会(中村 督)
1 第四共和政の成立——政治と経済の再建
2 第五共和政の開始——脱植民地化と近代化
3 安定と変容の1960年代
4 中道主義に向かう1970年代
5 ミッテラン以降の政治と社会
第11章 フランスにとっての「ヨーロッパ」(宮下雄一郎)
1 西ヨーロッパを統合するという思想
2 経済統合の進展
3 ドゴールの「ヨーロッパ」
4 ヨーロッパ統合の拡大と深化
5 混沌のなかの「ヨーロッパ」
第12章 植民地独立から多文化社会へ(平野千果子)
1 インドシナ戦争と難民
2 アルジェリア戦争とその記憶
3 旧植民地との連携
4 「移民」と呼ばれる人びと
5 現代フランス社会の隘路
フランス史略年表(長島 澪)
人名・事項索引
コラム一覧
1 フランス史とゴシック建築(加藤耕一)
2 港町ラ・ロシェルの盛衰(阿河雄二郎)
3 近世フランスのユダヤ人(坂野正則)
4 啓蒙主義(高橋暁生)
5 社会問題と近代文明(長井伸仁)
6 コレットとカトリン——ドイツ領ロレーヌの二人の少女(西山暁義)
7 フランス農村史——マイナーな「多数派」の歴史(槇原 茂)
8 ホロコーストとフランス(南 祐三)
9 「五月革命」(鈴木道彦)
10 アルジェリアのユダヤ人(平野千果子)