まえがき
第Ⅰ部 地域保健福祉とソーシャル・キャピタル
第1章 少子高齢化・無縁社会化時代の到来――社会状況の変化と政策の動向(川崎千恵)
1 社会状況の変化と行政・地域社会の課題――財政の縮小と「地域力」の低下
2 政策に導入されたソーシャル・キャピタル
3 これからの地域保健福祉活動――ソーシャル・キャピタルの醸成
第2章 なぜソーシャル・キャピタルが必要なのか
1 地域構造と社会資源間の関係性の把握に有効――地域保健福祉活動に導入するメリット(藤原佳典)
2 職場内の関係性の構築――上司・同僚に自分の業務内容を理解してもらうために(高尾総司・小林朋子)
3 産業保健における同職同士・職場内の連携(高尾総司・小林朋子)
4 学校保健における教師・保護者等との連携(尾島俊之)
5 地域における自殺対策活動(本橋 豊・金子善博・藤田幸司)
6 地域包括ケアシステムにおける多職種連携(藤原佳典)
第3章 ソーシャル・キャピタルとは何か(稲葉陽二)
1 その本質とは何か――約40年の研究から導き出された定義を基に
2 何の役に立つのか――地域構造の多様なアクターの関係性を測る指標の提供
3 どのように把握すればよいのか――多様な計測方法
4 本当によいことばかりなのか――しがらみ・不祥事を発生させるのもソーシャル・キャピタル
第ⅱ部 住民を主体とした「まち」の健康づくりのための手法
第4章 地域を知る
1 収集した情報を統合し問題点を整理する――地域アセスメント(村山幸子)
2 「見える化」により地域資源の課題を把握する――データの細分化と地域間での比較から(亀田義人・近藤克則)
3 整理した問題点を基に地域資源を「棚卸し」する――地域のソーシャル・キャピタルの把握(村山洋史)
4 保健師の目――大胆な発想を持っている若手保健師(石川貴美子)
第5章 社会資源と協働する
1 組織内・部署内での連携・協力体制をつくる――住民との協働の活動推進のために(大澤絵里)
2 住民との協力体制を築く――事業・活動の計画(倉岡正高)
3 事業・活動を自主化するために住民の力を集める――事業・活動の運営(倉岡正高)
4 地域の様々な施設等と協働する――地域資源活用による計画・運営の強化(野中久美子)
5 退職者も地域も活かす多様な「居場所づくり」(澤岡詩野)
6 保健師の目――自分の地域の宝物探しをしてみよう!(石川貴美子)
第6章 課題を発見し現状を把握する
1 事業・活動の課題に気づく――プロセスの評価・測定(村山 陽)
2 事業・活動の効果・現状・状態を確認する①――アウトカムの評価・測定(村山 陽)
3 事業・活動の効果・現状・状態を確認する②――ソーシャル・キャピタルの評価・測定(長谷部雅美)
4 保健師の目――既存の組織の活性化に向けて(石川貴美子)
第7章 事業・活動を維持し停滞を克服する
1 支援者の立場から何ができるか――維持期における保健福祉職の役割(野中久美子)
2 事業・活動が停滞していると感じる時の対処法――プログラム内容と組織の見直し(野中久美子)
3 保健師の目――関わり方を間違えると失敗する(石川貴美子)
第Ⅲ部 住民を主体とした「まち」の健康づくりと新型コロナウイルス感染症対策
第8章 新型コロナウイルス感染症の基本的な感染症予防対策
1 新型コロナウイルス感染症について(植田拓也)
2 新型コロナウイルス感染症の感染対策の基本(植田拓也)
3 保健師の目――健康危機管理時に力を発揮できる市町村保健師活動とは(石川貴美子)
第9章 Withコロナでのグループ活動における心構えと実践のための工夫
1 住民主体のグループ活動と支援者の役割(植田拓也)
2 活動立ち上げ(再開)前に考えておくこと(植田拓也)
3 活動立ち上げ(再開)に向けた事前準備(植田拓也)
4 開催当日の流れ(植田拓也)
5 活動内容別「グループ活動」×新型コロナウイルス感染症対策(植田拓也)
6 保健師の目――コロナ禍での地域活動の可能性と保健師活動(石川貴美子)
[コラム]
1 在宅介護医療連携推進会議から地域の多職種連携の発展へ――東京都北区の事例から
2 「憩いのサロン」で地域と創る「介護予防」――武豊町の事例から
3 シニア男性の潜在力を活かした異世代交流の地域活動――朝霞市の事例から
4 大都市部のメリットを最大限活かした「都市型見守りネットワーク」構築――東京都大田区の事例から
5 市の事業から住民主体の通所型サービスBへ移行――秦野市の事例から
6 高齢者の絵本の読み聞かせボランティア活動への支援――長浜市の事例から
7 ICTを活用したグループ活動の推進に向けて
あとがき
索 引