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シリーズ・現代経済学 13

ドイツはEUを支配するのか

現代の“帝国”が進める欧州統一への道

著:相沢 幸悦

紙版

内容紹介

経済危機に陥ったEU加盟国に対し、ドイツは多額の救済資金を注入した。債務不履行による甚大な被害を避けるため、債務国はその要求を受け入れたが、ドイツの経済的支配の強化を招くことになる。EU参加国の経済健全化を図るという名目の下、間接的には財政主権という、ドイツの国家主権への介入が行われつつある。本書は、EUへの経済支配が政治支配に深化し、“帝国”として聳え立ちつつあるドイツの冷戦後の発展を検証する。

目次

はじめに

序 章 現代における帝国とはなにか
 1 ネグリ・ハートのいう“帝国”
 2 経済連邦制とはなにか
 3 「規制帝国」としてのEU
 4 現代の「各人と各人の戦争」
 5 現代ドイツ“帝国”の成立

第1章 後発型産業革命とファシズム
 1 後発型産業革命と重化学工業
 2 世界大恐慌とファシズム経済
 3 戦争・戦後責任と過去の克服

第2章 冷戦体制と欧州統合の進展
 1 米ソ冷戦体制への移行
 2 ヨーロッパ統合の進展
 3 通貨統合の実現

第3章 戦後ドイツ経済とドイツ再統一
 1 戦後の西ドイツ経済
 2  社会的市場経済原理と経済運営
 3 東西ドイツの再統一
 4 脱原発と現代のドイツ経済

第4章 資産バブルの崩壊と債務危機
 1 日米欧の連鎖的バブル
 2 バブル崩壊と欧州債務危機
 3 ユーロと財政・金融危機

第5章 経済支配の政治「支配」への深化
 1 ヨーロッパのドイツと軍事
 2 ドイツのEU政治「支配」
 3 極右台頭とドイツ“帝国”の成立

索  引

著者略歴

著:相沢 幸悦
2018年4月現在 埼玉学園大学経済経営学部特任教授 川口短期大学ビジネス実務学科客員教授(経済学博士)

ISBN:9784623083305
出版社:ミネルヴァ書房
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2018年05月
発売日:2018年05月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCZ