コーポレート・ガバナンス改革の国際比較
多様化するステークホルダーへの対応
編著:佐久間 信夫
内容紹介
近年コーポレート・ガバナンスは、ESG投資の急成長に見られるように、従来の株主が会社機関を監視する狭義の範囲ではなく、従業員、消費者、地域社会、さらに国境を越えたステークホルダーが会社機関を監視する、という大きな枠組みで議論される。本書では、ハード・ローによる規律からソフト・ローによる規律への世界の潮流の変化も踏まえ、主要各国における最新の改革の実態を詳解し、今後の企業のあり方を展望する。
目次
はしがき
第Ⅰ部 日本のコーポレート・ガバナンス
第1章 外部監視とコーポレート・ガバナンス(佐久間信夫)
はじめに
1 日本における企業統治改革の歴史
2 日本版スチュワードシップ・コードの適用と遵守状況
3 コーポレートガバナンス・コードの適用
4 コーポレートガバナンス・コードの遵守状況
おわりに
第2章 会社機関とコーポレート・ガバナンス(文載皓)
はじめに
1 日本の会社機関とコーポレート・ガバナンス
2 会社機関の変革
3 社外取締役とコーポレート・ガバナンス
4 日本のコーポレート・ガバナンスの課題
おわりに
第Ⅱ部 アメリカのコーポレート・ガバナンス
第3章 外部監視とコーポレート・ガバナンス(浦野倫平)
はじめに
1 アメリカにおける企業統治改革の歴史
2 株式所有構造の変化と機関投資家の行動
3 自主規制機関
4 連邦政府、SEC による規制
おわりに
第4章 会社機関とコーポレート・ガバナンス(今西宏次)
はじめに
1 株式会社とそれ以外の企業および上場会社と非上場会社
2 トップ・マネジメント組織と経営者支配論
3 取締役会
4 株主提案
おわりに
第Ⅲ部 イギリスのコーポレート・ガバナンス
第5章 外部監視とコーポレート・ガバナンス(田中信弘)
はじめに
1 企業統治改革の歴史
2 所有構造の特徴と機関投資家の行動
3 イギリス企業統治の制度的枠組み
おわりに
第6章 会社機関とコーポレート・ガバナンス(出見世信之)
はじめに
1 改革の進展
2 株主総会
3 取締役会
4 監査委員会と内部統制
5 実効性の向上に向けて
おわりに
第Ⅳ部 ドイツのコーポレート・ガバナンス
第7章 外部監視とコーポレート・ガバナンス(風間信隆)
はじめに
1 企業統治改革の歴史と動向
2 企業形態と株式所有構造
3 上場会社と機関投資家の台頭
4 企業統治規範(DCGK)と「企業の利益」
おわりに
第8章 会社機関とコーポレート・ガバナンス(山口尚美)
はじめに
1 株主総会をめぐる状況
2 監査役会をめぐる状況
3 執行役会をめぐる状況
おわりに
第Ⅴ部 韓国のコーポレート・ガバナンス
第9章 外部監視とコーポレート・ガバナンス(金在淑)
はじめに
1 コーポレート・ガバナンス改革の歴史
2 所有構造の変化と機関投資家等の行動
3 自主規制機関の規制
4 監査法人による監査
5 金融委員会などの監督官庁の規制
おわりに
第10章 会社機関とコーポレート・ガバナンス(柳町 功)
はじめに
1 株主総会
2 理事会(取締役会)改革
3 外部監査と監査委員会
4 内部統制機関と企業倫理
おわりに
第Ⅵ部 その他の国のコーポレート・ガバナンス
第11章 フランスのコーポレート・ガバナンス(村田大学)
はじめに
1 コーポレート・ガバナンス改革の歴史(1):1990年代から2000年代半ばまで
2 コーポレート・ガバナンス改革の歴史(2):2000年代後半以降
3 フランス経済社会の伝統と外部監視
4 会社機関構造と取締役会
おわりに
第12章 インドのコーポレート・ガバナンス(ビシュワ・ラズ・カンデル)
はじめに
1 インドの会社形態の歴史
2 会社法上の機関構造
3 1991年以降におけるインド企業の所有変化
おわりに
索引
ISBN:9784623081134
。出版社:ミネルヴァ書房
。判型:A5
。ページ数:274ページ
。定価:3000円(本体)
。発行年月日:2017年11月
。発売日:2017年11月10日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ。