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日本比較政治学会年報 第19号

競争的権威主義の安定性と不安定性

編:日本比較政治学会

紙版

内容紹介

普通選挙が行われていても、特定政党や政治指導者の権力独占が続く政治体制を競争的権威主義体制とよぶ。これは権威主義から民主主義への体制移行期などに短期的にみられるに過ぎないとの見解がある一方で、決して短期間のみにとどまらず安定していることも珍しくない。競争的権威主義体制の安定性/不安定性は何に由来するのか、またその概念そのものが実際の対象分析においてその程度有用なのか、といった視点から考察する。

目次

はじめに(待鳥聡史)
1 選挙権威主義からの民主化――議院内閣制の脅威?(粕谷祐子・東島雅昌)
2 権威主義体制下の執政制度の選択と変更――「正統性の二元性」と「指導者の二元性」への視点(今井真士)
3 権威主義的政党支配下におけるゲリマンダリング――GISを用いたマレーシアの事例分析(鷲田任邦)
4 タイにおける半権威主義体制の再登場――連続性と不連続性(外山文子)
5 「競争的権威主義」と「委任型民主主義」の狭間で――ラテンアメリカの事例から考える(上谷直克)
6 組織化された野党不在の下の競争選挙実施による支配政党の崩壊――ソ連とメキシコの比較分析(豊田 紳)
7 ポルトガル「立憲的独裁」の成立(1926-33年)(武藤 祥)
8 戦前日本における民主化途上体制の崩壊――競争的権威主義体制論への意味(竹中治堅)

日本比較政治学会設立趣意書
入会のお誘い

ISBN:9784623080465
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:242ページ
定価:3000円(本体)
発行年月日:2017年06月
発売日:2017年06月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JP