はじめに
序 章 西欧中世カトリック世界の帝国的権力構造(朝治啓三)
第Ⅰ部 地域の権力構造──現地権力と王公伯の関係
第1章 アイリッシュ海における「ヴァイキングの王国」と現地勢力──11世紀前半のダブリン王を中心に(大谷祥一)
1 ダブリンの建設
2 現地勢力とのかかわり
3 ダブリンとレンスターの同盟
4 ブライアン・ボルーの台頭とクロンターフへの経緯
5 クロンターフ敗戦後のダブリン王シグトリグ
第2章 11世紀前半のノルマンディ公と地方貴族──西部を中心に(中村敦子)
1 ノルマンディの成立とノルマンディ公たち
2 ノルマンディ公の地方支配
3 ゴツ家の反乱をめぐって
第3章 プランタジネット家領ガスコーニュ現地領主の上訴実態──1259〜1327年(横井川雄介)
1 ヘンリ三世治世末期の上訴問題
2 ガスコーニュ戦争以前のエドワード一世治世の上訴問題
3 ガスコーニュ戦争期とエドワード一世治世末期の上訴と請願
4 エドワード二世治世の上訴と請願
第4章 「古き同盟」とスコットランド王国共同体──13〜14世紀フランスとの同盟関連文書の分析から(西岡健司)
1 ジョン王と「古き同盟」のはじまり──パリ条約(1295年)
2 ロバート一世と「王国共同体」──コルベイユ条約(1326年)
3 デイヴィッド二世とステュワート家の思惑──幻のパリ条約(1359年)
4 ロバート二世と「三つの共同体」──ヴァンセンヌ条約(1371年)
第5章 ブルゴーニュ公か、ブラバント公か──15世紀後半のリエージュ紛争と君主支配の展開(青谷秀紀)
1 リエージュ紛争とブラバント
2 ブルゴーニュ公のリエージュ支配とブラバント
3 マーストリヒトの地政学
第Ⅱ部 地域権力と普遍的権力の関係──王公伯と皇帝
第6章 13世紀英仏間の海上紛争とガスコーニュ戦争──海域世界における裁判権をめぐって(花房秀一)
1 英仏間抗争におけるノルマンディ諸都市
2 ガスコーニュ戦争の原因論
3 英仏間における海事裁判権
第7章 ジャン・ド・グライの遍歴──13世紀後半サヴォワ出身の中小貴族の活動(加藤 玄)
1 ジャン・ド・グライの経歴
2 ブルゴーニュ・ドフィネ両地方における活動
3 アッコからコンタ・ヴネサンへ
第8章 中世後期フランスにおける英仏両王権の都市政策──ポワティエをめぐる英仏抗争から(亀原勝宏)
1 都市ポワティエと英仏両王家
2 フランス王権による都市政策の転換
3 英仏両王権とポワティエの新たな関係
第9章 境域にたつサヴォワ伯──サヴォワ-フランス関係からみる中世後期フランスの内紛(上田耕造)
1 中世サヴォワ史とフランス史
2 14世紀末から15世紀初頭のフランスとサヴォワ
3 サヴォワ伯とフランスの諸侯たち
第Ⅲ部 三種の普遍的権力の相互関係
第10章 皇帝フリードリヒ一世・バルバロッサ時代の「独仏関係」──シスマと境界地域の政治的コミュニケーション(服部良久)
1 中世の「独仏関係史」とは何か
2 シスマとブルグント──サン・ジャン・ド・ローヌ会議(1162年)前後
3 カール大帝の列聖とヴォークレールの会見──1160年代の英仏王権との関係
4 バルバロッサのブルグント支配とアルル祝祭戴冠(1178年)
第11章 フランス国王と異端──アルビジョワ十字軍からベルナール・デリシユー事件まで(轟木広太郎)
1 アルビジョワ十字軍をめぐる国王と教皇
2 異端審問のもとでの俗権・教権協働体制の成立とその動揺
3 ベルナール・デリシユー事件
第12章 アキテーヌ地方におけるプランタジネット家空間の統治構造──教会政策の分析から(小野賢一)
1 ふたつの普遍的権威の対立とイングランド
2 初期アンジュー伯=プランタジネット家空間の編成
3 ベケット事件と在俗教会の騒乱
4 初期アンジュー伯=プランタジネット家と律修教会
第13章 リチャード・オヴ・コーンウォールのドイツ王位──1257年の二重選挙をめぐって(朝治啓三)
1 選出の過程
2 ドイツ王位獲得をめぐるヘンリとリチャードの違い
3 中世西欧の帝国的権力構造のなかのドイツ王権の役割
第14章 「国際関係」のなかでのシャンパーニュ伯とフランス中世王権──1160年頃〜1270年頃(渡辺節夫)
1 アンリ一世期(1152〜81年)の対外関係
2 アンリ二世期(1181〜97年)の東部境界政策
3 ティボー三世没(1201年)後の伯領継承問題
4 ティボー五世期(1253〜70年)とフランス王権
第15章 15世紀後半の神聖ローマ帝国と西ヨーロッパ──「ブルゴーニュ問題」をめぐって(田口正樹)
1 トリーア、1473年
2 「ブルゴーニュ問題」の諸相
おわりに
人名・事項索引