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Minerva Library〈経済学〉 1

金融自由化で日本の証券市場はどう変わったか

市場流動性とマーケット・マイクロストラクチャー分析

著:坂和 秀晃
著:渡辺 直樹

紙版

内容紹介

金融自由化は日本の市場にどう作用したか

目次

はじめに

第1章 金融市場の仕組みとその変遷
 1 金融市場での取引をどのように分析するのか
 2 金融システムと金融市場
 3 価格形成と世界の金融市場
 4 証券市場間競争の潮流
 5 金融市場の国際的な評価
 6 日本の証券取引所の変遷
 7 本書のテーマと構成

第2章 金融市場の実証分析手法
   ——マーケット・マイクロストラクチャー入門
 1 マーケット・マイクロストラクチャーとその概念
 2 学術的な発展と経緯
 3 金融市場の取引参加者
 4 注文の方法と市場の種類
 5 金融市場のファンダメンタルズと市場効率性
 6 マーケット・マイクロストラクチャー分析における市場流動性とは何か
 7 市場流動性を測定するためのデータ
 8 日時データから測定できる「市場流動性指標」
   ——ILLIQと売買回転高
 9 日中取引データから計測する市場流動性指標
   ——スプレッド(Spread)とデプス(Depth)
 10 投資家間の非対称情報を測定する指標
   ——逆選択コストとPIN Variable
 11 市場の質(Market Quality)・市場流動性に関する実証分析手法

第3章 証券市場の透明性・匿名性と市場流動性の関係
 1 証券市場の透明性と透明性を巡る改革
 2 証券市場の透明性・匿名性を巡る先行研究の紹介
 3 データと記述統計量
 4 分析方法
 5 実証仮説
 6 実証結果とその解釈
 7 東証改革の効果と展望

第4章 金融証券取引法の施行と投資家行動…
    ——情報公開の促進による投資家行動の変化
 1 金融ビッグバンの進展
 2 金融商品取引法とその効果
 3 分析手法とデータ
 4 推定結果
 5 金融商品取引法の効果と展望

第5章 日本の機関投資家行動と市場流動性の関係
   ——機関投資家の取引行動はどうなっているのか
 1 機関投資家と金融市場
 2 先行研究と我が国の機関投資家
 3 実証仮説と実証方法
 4 データと記述統計量
 5 実証結果とその解釈
 6 機関投資家の証券市場への影響

第6章 東証以外の証券市場の姿
    ——名古屋証券取引所上場企業の市場流動性
 1 我が国の地方証券取引所
 2 我が国の証券市場における名証の位置付け
 3 実証仮説と実証方法
 4 データと記述統計量
 5 実証結果
 6 名証の市場設計と市場流動性

第7章 世界金融危機の国内証券取引所への影響
    ——名証上場企業への影響
 1 世界金融危機は地方証券取引所に影響するか
 2 我が国における世界金融危機の影響
 3 実証仮説の導出
 4 データと実証分析
 5 実証結果とその解釈
 6 世界金融危機と市場流動性

第8章 東京市場の国際競争力と今後の金融市場についての展望
    ——制度・規制改革や市場整備の諸施策からの考察
 1 金融自由化と東京市場の変遷
 2 金融市場ランキングによる東京市場の位置付け
 3 東京市場の評価と今後の課題
 4 企業統治改革と理論的枠組み——機関投資家との関係
 5 東京市場の今後の展望


補 論 国際金融センターランキングのスコア
 1 Xinhua-Dow Jones ランキング
 2 Geneva Financial Center ランキング

参考文献
索 引

著者略歴

著:坂和 秀晃
2016年1月現在
名古屋市立大学大学院経済学研究科准教授
著:渡辺 直樹
2016年1月現在
立命館大学経営学部専任講師

ISBN:9784623076079
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:224ページ
定価:5000円(本体)
発行年月日:2016年03月
発売日:2016年03月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KFF