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福祉+α 7

ソーシャル・キャピタル

監:橘木 俊詔
監:宮本 太郎
編著:坪郷 實

紙版

内容紹介

その多様な側面・特徴を国際比較から解明する

目次

序 論 ソーシャル・キャピタルの意義と射程(坪郷 實)
 1 なぜ、ソーシャル・キャピタルは魅力的なのか
 2 ソーシャル・キャピタルを生み出すもの、破壊するもの
 3 ソーシャル・キャピタルと市民社会

 第Ⅰ部 ソーシャル・キャピタルの理論
第1章 ソーシャル・キャピタルの理論的系譜(河田潤一)
 1 「ソーシャル・キャピタル」のデビュー
 2 社会学の系譜
 3 ネットワーク論の系譜
 4 政治学の系譜
 5 ソーシャル・キャピタルの類型化

第2章 ソーシャル・キャピタルと集合行為(森脇俊雅)
 1 本章の意図と内容
 2 ソーシャル・キャピタルの論理:パットナムの所説を中心に
 3 集合行為の論理:オルソンの所説を中心に
 4 ソーシャル・キャピタル論と集合行為論の展開と関係性
 5 共通点と相違点

 第Ⅱ部 ソーシャル・キャピタルとデモクラシー
第3章 ソーシャル・キャピタルと熟議民主主義(田村哲樹)
 1 本章で論じる問題
 2 熟議民主主義はソーシャル・キャピタルか
 3 ソーシャル・キャピタルが熟議民主主義を促進する
 4 熟議民主主義によってソーシャル・キャピタルを創り出す
 5 ソーシャル・キャピタルと熟議民主主義との代替・補完関係
 6 熟議民主主義研究の課題とソーシャル・キャピタル

第4章 ソーシャル・キャピタルと市民社会(坪郷 實)
 1 ソーシャル・キャピタルと市民社会の関係は?
 2 新しい市民社会の捉え方
 3 ソーシャル・キャピタルと市民活動
 4 ソーシャル・キャピタルの制度理論
 5 公共政策とソーシャル・キャピタル

第5章 ソーシャル・キャピタルと社会運動(樋口直人)
 1 ソーシャル・キャピタルは社会運動を抑制するのか
 2 公共財としてのソーシャル・キャピタルと社会運動
 3 私財としてのソーシャル・キャピタルと社会運動
 4 ソーシャル・キャピタルに依拠しない社会運動
 5 ソーシャル・キャピタルと社会運動の今昔

 第Ⅲ部 ソーシャル・キャピタルと経済発展
第6章 持続可能な発展からみたソーシャル・キャピタル(植田和弘)
 1 二つの論争的概念
 2 持続可能な発展
 3 ソーシャル・キャピタルと持続可能な発展
 4 持続可能な発展とソーシャル・キャピタル:もう一つのチャネル

第7章 東アジアのソーシャル・キャピタルと経済発展(吉積巳貴/森 昌寿)
 1 経済発展におけるソーシャル・キャピタルの役割への注目
 2 東アジアのソーシャル・キャピタルの役割の変化
 3 ベトナムにおけるソーシャル・キャピタルと経済発展の関係
 4 ソーシャル・キャピタルの残された役割

第8章 ソーシャル・キャピタルと産業発展・企業(長尾伸一)
 1 ソーシャル・キャピタルと構造転換
 2 環境問題の性格
 3 環境政策とソーシャル・キャピタル
 4 「緑の産業革命」におけるソーシャル・キャピタル
 5 エコロジー的近代化と「社会の力」の行方

 第Ⅳ部 現場からみたソーシャル・キャピタル
第9章 自治体とソーシャル・キャピタル(伊藤久雄)
 1 東北大震災の現場から:ソーシャル・キャピタルの活用と解体
 2 自治体にとってソーシャル・キャピタルとは:福祉政策とその実践を事例に
 3 自治体政策づくり等におけるソーシャル・キャピタルの意義
 4 総合(政策)型NPOへの期待

第10章 ソーシャル・キャピタルと協同組合・社会的企業(林 和孝)
 1 市民活動組織が創り出すソーシャル・キャピタルとは
 2 協同組合の特質とその実態
 3 地域生協におけるソーシャル・キャピタル
 4 社会的企業の台頭と展開
 5 社会的企業とソーシャル・キャピタル
 6 参加をひろげ深めること

第11章 地域自治、市民活動とソーシャル・キャピタル——くびき野の事例から(三浦一浩)
 1 市民活動が地域にソーシャル・キャピタルを生み出す
 2 中間支援組織が生み出すソーシャル・キャピタル
 3 地域自治とソーシャル・キャピタル
 4 住民組織という試み
 5 開かれた地域自治のために:中間支援組織と組織的ソーシャル・キャピタルの可能性

第12章 地域再生・復興とソーシャル・キャピタル(早田 宰)
 1 現代災害と脆弱地域
 2 地域再生・復興とは何か
 3 地域再生・復興とソーシャル・キャピタル

 第Ⅴ部 国際比較からみたソーシャル・キャピタル
第13章 普遍的福祉国家とソーシャル・キャピタル(藪長千乃)
 1 普遍的福祉国家と北欧諸国
 2 北欧諸国のボランタリーセクター
 3 福祉サービス供給とボランタリーセクター
 4 普遍的福祉国家と一般的信頼
 5 北欧型福祉国家とソーシャル・キャピタル

第14章 イギリスの社会的排除/包摂とソーシャル・キャピタル(中島智人)
 1 社会的排除/包摂概念の理解
 2 社会的排除/包摂概念のソーシャル・キャピタルとの関係
 3 社会的排除/包摂にむけたソーシャル・キャピタル政策の展開
 4 社会的排除/包摂からみたソーシャル・キャピタル

第15章 スペインにおける市民社会とソーシャル・キャピタル(中島晶子)
 1 議論の構図
 2 アソシエーションと市民社会の歴史
 3 ソーシャル・キャピタルをめぐる議論
 4 経済危機と市民社会の動態
 5 スペインからみたソーシャル・キャピタル

第16章 EUの市民社会政策とソーシャル・キャピタル(小川有美)
 1 EUにとってのソーシャル・キャピタルの意味
 2 創られるヨーロッパ社会?
 3 EUの市民社会へのアプローチ
 4 中東欧の市民社会の支援とローカルな現実
 5 ソーシャル・キャピタル論からEU危機への示唆

文献案内/索引

著者略歴

監:橘木 俊詔
2014年3月現在 同志社大学経済学部教授
監:宮本 太郎
*2013年5月現在 中央大学法学部教授
編著:坪郷 實
*2015年4月現在早稲田大学社会科学総合学術院教授

ISBN:9784623073863
出版社:ミネルヴァ書房
判型:B5
ページ数:248ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2015年08月
発売日:2015年08月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB