序 章 高齢者ケアサービスにおける準市場とは何か
1 福祉サービスの市場化への問い
2 「準市場」の登場
3 本書のねらい
第Ⅰ部 ケアサービスにおける「準市場理論」
第1章 ケアサービス供給の多様化と準市場
——日本・韓国の状況との整合性
1 福祉供給の多元化
2 福祉国家と福祉ミックス
3 「準市場」とは何か
4 ケアサービス制度のなかの国家介入と市場原理
第2章 イギリス・日本・韓国における準市場研究
——その動向と理論の日韓への適用
1 本章の枠組み
2 イギリスのコミュニティケアサービス
3 日本の介護保険制度
4 韓国の老人長期療養保険制度
5 ル・グランの準市場成功前提条件——日本・韓国への適用にあたっての留意点
6 ル・グラン理論の日韓の制度への適用——限界と課題
第3章 ケアサービス準市場構造の日韓比較
1 本章の視点
2 ケアサービス供給・利用の場における準市場の要素
3 供給者側からみた準市場の構造
4 利用者側からみた準市場の構造
5 日韓比較からみた準市場の構造的な特徴
第4章 日本におけるケアサービス準市場の歴史
1 本章の視点
2 いつ、財政主体と供給主体の分離が行われたのか
3 いつ、準市場メカニズムの要素が取り入れられたのか
4 介護保険は準市場のなかでいかに位置づけられるのか
5 準市場の認識に対する再検討の必要性と新たな時期区分
第5章 韓国におけるケアサービス準市場の歴史
1 本章の視点
2 いつ、財政主体と供給主体の分離が行われたのか
3 いつ、準市場メカニズムの要素が取り入れられたのか
4 老人長期療養保険は準市場のなかでいかに位置づけられるのか
5 準市場の要素による韓国歴史の時期区分
6 準市場の観点からみた社会福祉供給歴史の日韓比較
第Ⅱ部 ケアサービス「準市場」の日韓比較
第6章 ケアサービスの供給量と利用量
1 本章の視点
2 日韓における高齢化の特徴および介護保険制度の導入
3 ケアサービス利用量の比較
4 ケアサービスの供給量および供給主体の比較
5 日韓比較からみた利用量・供給量の特徴
第7章 ケアサービス供給における市場の集中度
1 分析の背景
2 社会サービスインフラにおける供給の公平性と地域間格差
3 分析方法と対象
4 供給の市場集中度に関する分析結果
5 社会サービスインフラのなかでケアサービスインフラがもつ特徴
第8章 ケアサービス準市場における現在の姿
1 本章の視点
2 調査の特徴
3 調査の概要
4 分析の結果——調査対象者の特徴および国家間の比較
5 日韓における介護サービス準市場の特徴と課題
終 章 準市場(論)のこれから
1 異なる経路からの出発と展開
2 「理論」「歴史」「現状」の多角度からのアプローチ
3 準市場理論・現状の評価と将来像
参考・引用文献
あとがき
索 引