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驚くべき乳幼児の心の世界

「二人称的アプローチ」から見えてくること

著:ヴァスデヴィ・レディ
訳:佐伯 胖

紙版

内容紹介

発達研究、子どもの見方の大転換

目次

謝辞/日本語版の刊行に寄せて/凡例

Chapter 1 ひとつの謎
 1 マルハナバチ、マグロ、そして赤ちゃん:似たような問題?
 2 それって、問題なのか?

Chapter 2 ギャップに注意 
 1 (不可能な)ギャップ
 2 ギャップの問題
 3 (いわゆる)ギャップを越えて

Chapter 3 かかわる心:二人称的アプローチ
 1 二人称的アプローチ
 2 かかわりのなかで他者を知覚するということ
 3 二人称的かかわりの構成的役割
 4 二人称的方法論って?
 5 赤ちゃん、人への二人称的アプローチ、そして本書のこれから

Chapter 4 出合いをつくる:模倣
 1 見知らぬ人との心理的出合いづくり
 2 模倣と新生児
 3 逆説的なわざとしての模倣
 4 新生児模倣は反射行動か?
 5 新生児模倣とギャップ
 6 なぜ、新生児は模倣するのか?

Chapter 5 会話をはじめる
 1 対話とは何か?
 2 対話とコミュニケーションの構造的な特徴
 3 対話とコミュニケーションの機能的な特徴:開放性と承認
 4 伝えようとする意図:相互性に向けて
 5 コミュニケーションのパラドックス
 6 まとめ

Chapter 6 注目を経験する
 1 赤ちゃんはいつ、他者の注目に気づくのか:対立する議論
 2 注目することは必ず対象とのかかわりを含む
 3 注目の気づきはその対象の気づきと結びついている
 4 知覚可能な注目対象となる“条件特性”
 5 他者の注目対象としての自己:応答し、注目を方向づけるもの
 6 身体の部位、および「対象」としての行為
 7 注目の他の「対象」:他人、手にとったもの、出来事
 8 もう一つの発達モデル:二人称的物語
 9 まとめ

Chapter 7 自己意識を感じる
 1 自己とは何であり、誰であり、どういうときのことか
 2 自己意識される情感:自己が他者に見えることについての情動
 3 標準的な発達の連鎖:自己概念が自己意識の情動につながる
 4 自己が見えることから引っ込むこと:はにかみ、照れ隠し、戸惑い
 5 自己を見せることを強調する:見せびらかし
 6 自閉症における自己を見せることを弱めることと強めること
 7 自己意識の情動理論への示唆:もう一つの物語
 8 まとめと結論

Chapter 8 意図をもてあそぶ
 1 意図についてどのように考えるべきか?
 2 知覚可能性
 3 意図は文脈を必要とする
 4 意図はかかわり得ることをともにする
 5 赤ちゃんは他の人々の意図をどう扱うか
 6 意図への気づきはいかに発達するか?
 7 おわりに

Chapter 9 おかしみの共有
 1 おかしみって、どういうこと?
 2 ユーモアの発生に関する2つの認知‐発達的な見方
 3 笑いの特質と意味
 4 赤ちゃんは何に対して笑うか?:乳児の笑いの異なる種類と文脈
 5 他者の笑いへの感受性
 6 ユーモアにおける距離と非・かかわり
 7 おわりに

Chapter 10 コミュニケーションでだます
 1 ウソのコミュニケーション、信念の理解、そして真実のコミュニケーション
 2 初期のウソは疑似‐欺瞞か
 3 隠し立て、だまし、気そらし、そして、ふりをすること:さらに早期の非言語的だまし
 4 なぜ、だますことは発達するのか

Chapter 11 他の心、他の文化

原書注/訳者解説/訳者あとがき/人名索引/事項索引

著者略歴

著:ヴァスデヴィ・レディ
ポーツマス大学教授
訳:佐伯 胖
2015年4月現在田園調布学園大学大学院人間学研究科子ども人間学専攻教授公益社団法人信濃教育会教育研究所所長東京大学名誉教授青山学院大学名誉教授

ISBN:9784623071739
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:378ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2015年04月
発売日:2015年04月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JNL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JNG