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アメリカ労働民衆の歴史

働く人びとの物語

著:野村 達朗

紙版

内容紹介

黒人や移民など「働く人びと」の生活と社会

目次

序 章 労働民衆史の魅力

 第Ⅰ部 19世紀の労働民衆

第1章 前工業的社会としての出発――植民地時代から共和国初期
 1 「自由な植民地」として出発したアメリカ
 2 都市で働く人々の世界

第2章 工業化過程の中の労働民衆――1850年代まで
 1 急激な経済成長と労働者階級の形成
 2 労働運動の始まりと展開
 3 工業化過程の中の労働者の生活と文化
 4 移民の流入と民族対立
 5 家庭の外で働きに出た女性労働者と農業労働者

第3章 黒人奴隷制度と労働民衆
 1 黒人奴隷制度と北部労働民衆
 2 南北戦争とその後の南部黒人の変化

第4章 金ぴか時代の労働民衆――19世紀後期
 1 世界第一の工業国家への変貌の始まりと労働運動
 2 金ぴか時代の労働運動――労働騎士団とAFL
 3 金ぴか時代の労働民衆の諸相――仕事・思想・生活

第5章 巨大企業の社会へ――1890年代
 1 ビッグ・ビジネスの時代における巨大ストライキ
 2 労働運動の2つの方向――ビジネス・ユニオニズムと社会主義

第6章 多様な労働民衆――19世紀後期~20世紀初頭
 1 東欧・南欧系の新しい移民の大流入
 2 女性労働者の進出
 3 その他の多様な労働者


 第Ⅱ部 20・21世紀の労働民衆

第7章 革新主義時代の労働者――1900〜1910年代
 1 20世紀初頭の社会と労働運動
 2 階級的対立の激化
 3 第一次大戦とその直後の時期

第8章 繁栄と保守の中で――どよめく1920年代
 1 絶頂に達した産業資本主義の下で
 2 移民制限、黒人労働者階級の形成、女性労働者

第9章 大不況下の苦しみと闘い――1930年代
 1 大不況の到来と労働民衆の苦しみ
 2 第一期ニューディール期の労働民衆
 3 第二期ニューディールとローズヴェルト連合の形成
 4 盛り上がったCIOと座り込みストライキ
 5 共産党と社会党
 6 多様な労働者――エスニック・黒人・女性
 7 大不況期の日常生活

第10章 第二次大戦とその直後――1940年代
 1 第二次大戦と労働運動
 2 第二次大戦直後の時期の労働問題と反共の動き

第11章 「ビッグ・レイバー」の時代――1950年代
 1 AFLとCIOの合同、巨大労組の制度
 2 「豊かな社会」(?)の労働者
 3 動き始めた黒人労働者

第12章 アメリカが揺れた激動の中での労働者――1960年代
 1 旺盛だった労働組合運動
 2 ベトナム戦争の時代
 3 黒人労働者の運動
 4 「ミドル・アメリカ」(白人下層中産階級)と黒人との関係
 5 フェミニズムの台頭と女性労働者

第13章 忍び寄る保守化と移民の流入――1970年代
 1 労働運動と1972年の大統領選挙
 2 グレート・U・ターンの始まりと経済的危機の到来
 3 グローバル化の中で生じた新しい移民の大流入

第14章 レーガン‐ブッシュ期の労働民衆――1980年代
 1 ロナルド・レーガン政権の反労働政策
 2 「コンセッション」の嵐の中で低迷する労働運動
 3 企業とリストラ、生産立地の移動
 4 著しい格差社会へ
 5 ジョージ・ブッシュ政権の時代とリセッション

第15章 労働運動に起こった革新の動き――1990年代
 1 若き大統領クリントンと労働民衆
 2 スウィーニーAFL‐CIO新会長の登場

第16章 ほのかな希望の光――21世紀に入って
 1 ジョージ・W・ブッシュの時代と労働運動の大分裂
 2 オバマ大統領の下での労働民衆

あとがき
参考文献
人名・事項索引

【コラム】
 1 ヨーロッパと比較してのアメリカの労働
 2 アスタープレース劇場の惨劇
 3 雄弁な理想主義者 テレンス・V・パウダリー
 4 レイバー・デーの始まり
 5 伝統的労働様式の残存――樽工場の場合
 6 ベストセラーとなった『進歩と貧困』と『顧みれば』
 7 6人の急進的女性活動家
 8 新しい娯楽としての映画と知識人の世界
 9 3人の大衆扇動家の登場
 10 ニューディールとエスニシティ――リザベス・コーエンの見解
 11 ダスト・ボウルとウディ・ガスリー、フォークの誕生
 12 ニューヨーク市交通ストライキと郵便ストライキ
 13 モノンガヒラ川流域のゴーストタウン化

著者略歴

著:野村 達朗
愛知県立大学名誉教授

ISBN:9784623065301
出版社:ミネルヴァ書房
判型:A5
ページ数:372ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2013年03月
発売日:2013年03月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB