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〈効果的な利他主義〉宣言!

慈善活動への科学的アプローチ

著:ウィリアム・マッカスキル
訳:千葉 敏生

紙版

内容紹介

「効果的な利他主義は、自己満足や売名のためではなく、本当の意味で人々の役に立つための活動であり、21世紀最高の発明のひとつといえよう。この刺激的な新しいムーブメントについて学びたいなら、本書を読むしかない」
スティーブン・ピンカー(ハーバード大学教授。心理学)

「効果的な利他主義のもっとも面白い部分は、私が本書で提供している提言そのものではなくて、「どうすればできるかぎりのよいことができるか?」という疑問を探るための方法論だ。…よいことを完璧に行なうことはムリでも、もっと効果的に行なおうと努力することなら、いつだってできるのだ」(あとがき)。
世界をよりよい場所にする無数の方法のうち、最善なのはどれか? どの問題に今すぐ取り組み、どの問題を次の機会に先送りするべきなのか? ひとつの行動を別の行動よりも優先するのは、心理的にも現実的にも難しいが、不可能ではない。エヴィデンス・ベースの寄付、慈善活動をすすめる新たな潮流を紹介。

目次

はじめに 寄生虫とウォーターポンプ──どうすればよいことを最大限に行なえるのか?

第1章 私もあなたも、恵まれた1パーセント──あなたに何ができるのか?

パート I 効果的な利他主義にとって重要な5つの疑問
第2章 難しいトレードオフ──疑問1 何人がどれくらいの利益を得るか?
第3章 何百人もの命を救う方法──疑問2 これはあなたにできるもっとも効果的な活動か?
第4章 災害支援に寄付してはならない理由──疑問3 この分野は見過ごされているか?
第5章 人類史上最高の英雄は無名のウクライナ人男性──疑問4 この行動を取らなければどうなるか?
第6章 投票が数千ドルの寄付に匹敵する理由──疑問5 成功の確率は? 成功した場合の見返りは?

パート II 効果的な利他主義を実践する
第7章 間接費やCEOの報酬額にまつわる誤解──社会に最大の影響を及ぼす慈善団体はどれか?
第8章 搾取工場の商品を避けるべきでない道義的理由──消費者として社会に最大の影響を及ぼすには?
第9章 「情熱に従え」の落とし穴──世の中に最大限の影響を及ぼせるキャリアは何か?
第10章 貧困か、気候変動か、それとも……──もっとも重要な活動分野は?

結論 今日から、効果的な利他主義者になろう──あなたが今すぐすべきこととは何か?

あとがき
付録 効果的な利他主義の考え方──効果的な利他主義にとって重要な5つの疑問
謝辞

索引
原注

著者略歴

著:ウィリアム・マッカスキル
オックスフォード大学哲学准教授。非営利組織である Giving What We Can および 80,000 Hours の共同創設者。生涯にわたる寄付者を募り、5億ドル以上を慈善事業におくるとともに、〈効果的な利他主義〉運動を進めている。『ニューヨーカー』『ガーディアン』『インディペンデント』『タイム』『ワシントン・ポスト』に寄稿。
訳:千葉 敏生
翻訳家。訳書 バーネット他『LIFE DESIGN』(早川書房、2017)タレブ『反脆弱性』(ダイヤモンド社、2017)サンプター『サッカーマティクス』(光文社、2017)ニール『素数の未解決問題がもうすぐ解けるかもしれない。』(岩波書店、2018)ワインバーガー『DARPA秘史』(光文社、2018)ピレイ『ハーバード×脳科学でわかった究極の思考法』(ダイヤモンド社、2018)ウェインライト『ハッパノミクス』(2017)マッカスキル『〈効果的な利他主義〉宣言!』(2018、以上みすず書房)ほか。

ISBN:9784622087427
出版社:みすず書房
判型:4-6
ページ数:280ページ
定価:3000円(本体)
発行年月日:2018年11月
発売日:2018年11月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QDX