著:ゼンケ・ナイツェル
1968年生まれ。グラスゴー大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスを経て、現在ポツダム大学教授。専門は軍事史。ウォルツァーとの共著Soldaten: Protokolle vom Kämpfen, Töten und Sterben, Frankfurt a. M., 2011 (『兵士というもの――ドイツ兵捕虜盗聴記録に見る戦争の心理』小野寺拓也訳、みすず書房)の前書とも言えるAbgehört. Deutsche Generäle in britischer Kriegsgefangenschaft 1942-1945, Berlin, 2005(『盗聴――イギリスの捕虜となったドイツ軍将官たち 1942-1945年』)で注目を集めた。グイド・クノップ監修の歴史ドキュメンタリー番組に積極的に出演している他、テレビ映画『ジェネレーション・ウォー(ドイツ語タイトルは Unsere Väter, unsere Mütter)』などへの専門的見地からの助言も行っており、メディアへの露出が少なくない。
著:ハラルト・ヴェルツァー
1958年生まれ。フレンスブルク・ヨーロッパ大学客員教授。社会心理学者・社会学者。膨大な著作・編著があり研究テーマも多岐にわたるが、中心テーマは暴力と記憶。代表作にOpa war kein Nazi. Nationalsozialismus und Holocaust im Familiengedächtnis, Frankfurt a. M., 2002(『おじいちゃんはナチじゃなかった――家族の記憶におけるナチズムとホロコースト』ザビーネ・モラー、カロリーネ・チュッグナルとの共著)、Täter. Wie aus ganz normalen Menschen Massenmörder werden, Frankfurt a. M., 2005(『加害者――ごくふつうの人々はいかにして大量殺戮者となるのか』)がある。
訳:小野寺 拓也
1975年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。昭和女子大学人間文化学部を経て、現在、東京外国語大学世界言語社会教育センター特任講師。専門はドイツ現代史。著書に『野戦郵便から読み解く「ふつうのドイツ兵」――第二次世界大戦末期におけるイデオロギーと「主体性」』(山川出版社、2012)、共著に『20世紀の戦争――その歴史的位相』(メトロポリタン史学会編、有志舎、2012)、訳書にS・ナイツェル/H・ヴェルツァー『兵士というもの――ドイツ兵捕虜盗聴記録に見る戦争の心理』(みすず書房、2018)、R・ミュールホイザー『戦場の性――独ソ戦下のドイツ兵と女性たち』(共訳、姫岡とし子監訳、岩波書店、2015)などがある。