序文(ジャン・ガイヨン)
はじめに 誤解されている遺伝子
第一章 遺伝子概念以前
1.遺伝学前史:発生から遺伝へ
2.メンデル以前の遺伝研究.育種家とダーウィン
3.メンデル遺伝学への道
第二章 遺伝子概念の誕生:シンボルとしての遺伝子
1.メンデル革命
2.メンデル再発見と古典遺伝学の主要概念のはじまり
3.単位形質
4.「数理的な」遺伝子と集団遺伝学
第三章 染色体上の遺伝子
1.モーガンと遺伝の染色体説
2.モーガン流の遺伝子概念の危機
3.遺伝子機能の問題:「1遺伝子-1酵素」
4.原核生物への遺伝学の拡張
5.機能単位としての遺伝子
第四章 分子レベルの遺伝子
1.遺伝子の分子的概念と遺伝情報.翻訳単位としての遺伝子
2.オペロン革命
3.発生遺伝学から「エボデボ」へ
4.分子レベルのブリコラージュ
第五章 遺伝子の分子的概念の今日的危機
1.分断された遺伝子と飛び回る遺伝子
分断された遺伝子、RNA編集、タンパク質の配列から機能へ、動的なゲノム
2.ゲノム解読:非コードDNAの重要性
3.RNA革命
小さな制御RNA、転写延長
4.エピジェネティックス
染色体の中のDNA:クロマチン、エピジェネティックな伝達、エピジェネティクスのしくみ、エピジェネティックな伝達の例
第六章 改めて遺伝子と遺伝情報を考える
デジタルコード、アナログコード、エピジェネティックなコード
遺伝子概念を捨てるべきか。形態と情報
情報とシグナル
シグナルの発信と受容
誰がメッセージを書き込んだのか
遺伝子の拡張概念
二つのタイプの遺伝子
むすび
文献