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世界宗教の発明

ヨーロッパ普遍主義と多元主義の言説

著:増澤 知子
訳:秋山 淑子
訳:中村 圭志

紙版

内容紹介

ヨーロッパの普遍主義の根底には、19世紀における比較言語学と仏教の発見があった。インド‐ヨーロッパ語(アーリア語)の発見によって、仏教がキリスト教の起源であるとまで考えられ、一方でセム系のイスラム教はアラブ人だけの民族宗教に格下げされたのである。古代ギリシャよりも古い「原インド‐ヨーロッパ」という系譜の発見を、「世界宗教」という言説の発明から読み解く。M・フーコーの仕事にも通じる卓抜な思想史の書。

目次

はじめに/序章/第一章 「世界宗教」成立前史/第二章 比較神学の遺産/第三章 世界宗教の出産トラウマ/第四章 世界宗教、仏教/第五章 言語学とヨーロッパの過去における裂け目の発見/第六章 セム的宗教、イスラム/第七章 時季外れの言語学者――F・マックス・ミュラーの言語と宗教の分類/第八章 空位期間――二〇世紀初期に関するオムニバスガイド/第九章 覇権の問題――エルンスト・トレルチと再構築されたヨーロッパ普遍主義/解説(藤原聖子)/訳者あとがき/文献一覧/索引

ISBN:9784622078616
出版社:みすず書房
判型:A5
ページ数:504ページ
定価:6800円(本体)
発行年月日:2015年03月
発売日:2015年03月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRAC