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放送大学教材

人間にとって貧困とは何か

著:西澤 晃彦

紙版

内容紹介

貧困に対して、社会学的にアプローチする。貧困は、いつも、単なる低い生活水準以上の意味をもって貧者に体験されている。彼ら彼女らは、貧困によって関係とアイデンティティを不確かなものにしている。そのことこそ、貧困体験の中核的要素とさえいえる。そうした認識のもと、今日的な状況を踏まえつつ、貧困体験を社会的・制度的・経済的・歴史的な要因と関連付けながら理解していきたい。
本書では、貧しい人々の振る舞い、言葉、考え、感情、そうしたものの背景をなす貧困の意味について考える。

目次

1.孤立と零落 貧困体験の中核 2.貧困の社会学・序説 見田宗介「まなざしの地獄~現代社会の実存構造~」を読む 3.貧しい暮らし 4.よそ者としての貧者 まなざしと不安 5.排除の地理学 貧者の生活世界 6.貧困と家族 「恥」・近代家族・福祉国家 7.責められる家族 貧困の犯罪化をめぐって 8.子どもにとって貧困とは何か 9.貧困と友人関係 「伴を慕う心」の行方 10.貧困と老い 11.グローバリゼーションと貧困(1) 階級・階層構造と社会変動 12.グローバリゼーションと貧困(2) 誰が排除されているのか 13.グローバリゼーションと貧困(3) 空間構造の変動 14.見える貧困、見えない貧困 15.社会を否定する人々、社会を求める人々

ISBN:9784595319396
出版社:放送大学教育振興会
判型:A5
ページ数:256ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2019年03月
発売日:2019年03月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBF